全てフィクションです 【父との秘密】弟 - 2002年07月16日(火)彼と話して、少し気持ちが落ち着いたあたしは 家に帰ろうかなと思いついて家路についた。 前回の父と母の言い争いが頭から離れたわけではなかったが どっちにしろ着替えを取りに行かなくてはいけないし この日は家で寝ようと思った。 帰ると、弟がいた。 父も母も、仕事に行っていて居ない様だ。 弟に、ここ数日の事を聞いてみる。 「ママ、泣いてたよ。姉ちゃんが帰らないから」 ん、ごめん。 「俺には何も言わないけど、なんかあったの?」 ・・・そう聞かれても、なんと言って答えたらいいか。 ただ、父とは顔を合わせたくないんだとだけ告げた。 あたしが居なくなって、特に変わりは無かったようだが 父の弟に対する八つ当たりとも思える暴力が増えたらしい。 弟の、父に対する不信感は募る。 あいつ、気に入らない事があるとすぐに殴るよ。 最近は、ママの事も殴る。 姉ちゃんの話をする時も殴るよ。 俺もここの家には帰りたくない・・・。 「うん。あたしも帰りたくないの」 そう言って弟の話に同意すると、弟は 「でも姉ちゃんは殴られないじゃないか」 と言った。 叩いたり殴ったりするだけが暴力じゃない。 だけどそんな事を弟に説明しても・・・ あたしは曖昧な返事だけして、弟を部屋から追い出し 布団の中に潜った。 -
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