翠の日記

2007年10月31日(水) 10月に読了の本

『天使と髑髏の密室−本格短編ベスト・セレクション−』
 テーマのわりにあまり印象に残っていないのが、本当に不思議です。実は読まずに返しちゃったのか?

『青に捧げる悪夢』
 ここまでアタリの多いアンソロジーは初めてです。中でも5作がとくに良かったので、他の作品も読んでみたくなりました。

「水晶の夜、翡翠の朝」恩田陸/著
 全寮制の学園で起こった悪意のゲームを収束させてしまうヨハンの手腕が見事です。シリーズでもっと読みたいんですが、1冊しかないみたいです。
「みたびのサマータイム」若竹七海/著
 自殺か他殺か、失踪した兄にかかわった事件を、妹が解き明かす話。著者紹介で同じ兄妹の登場する「クールキャンディ」がベタぼめだったので、次はそれを読もうっと。
「水仙の季節」近藤史恵/著
 アリバイトリックが解かれた後の展開が切なかった。
「攫われて」小林泰三/著
 誘拐された3人の女の子が生き残るために誘拐犯と戦う話。子供がいたぶられている描写は読むのが辛かった。
「階段」乙一/著
 絶対的存在の父親が、本当に悪魔のようでした。ありそうなので、本当に怖い。

『凍える島』近藤史恵
 孤島ミステリーです。犯人の書いた筋書きに気づきながら、きっちり自分の役割を果たそうとする女優が好きです。事件解決後の一幕があるので、最後まで面白かったです。

『旅路の果て』『地に埋もれて』あさのあつこ。
 死んでいるのか、生きているのか、あやふやな人が現実に立ち返る話? 2冊とも、白兎(はくと)という少年が出てくるんですが、といっても繋がっているわけではなく、白兎の正体もあやふやなままでした。黄泉への道先案内人?

『クールキャンディー』若竹七海
 「ラストが秀逸」という書評を楽しみに読み進んで、本当に裏切られませんでした。
 兄の無実を晴らそうとする妹と、そんな妹に「俺たちは本当に似てる」と言いながら、衝撃の告白をする兄にドキドキしました。


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