マーナのフィクション日記
ネットゲーム「KING of CHAOS」で、ネバーランドに住む一住民のなりきり仮想日誌。   ゲーム内での同居人の許可を得て、勝手に会話してます。

2012年08月19日(日) 第二陣

ぱたぱたぱた…と走った後にドンドンと扉を叩く。
「おーきーてー!」
うーんとかはーいとか聞こえるけど、一向に起きてこない部屋の主に業を煮やして勢い良く扉を開けた。
「起きてー!起きてー!お仕事お仕事っ!」
深夜25時。
突然繋がったホットライン。
私だけではちょっと勤まらないから。

乱暴に毛布を引っぺがして、パンパンパンパンっと頬を叩く。
「しーーごーーとーー!!!」

8月19日深夜。
24時を過ぎたころから呪竜が増え始めた。
ウチみたいな小国に支援要請なんて来るはずないと思ってたのに。
夜勤組を待たせておいて同盟を結ぶ。
支援指示の準備をしながら眠そうな領主を動かす。
要請のメモを何度も見直して、上からの呪竜討伐指示を待つ。

その、間。
「幹部になるってこういうことなんですねえ」
「ですねえ。昔」
昔。
何もできなくて見ているだけだった昔。
とにかくただ走り続けた昔。
「あの頃よりは落ち着いてますよ、これでも」
「ですか」
「だって指示待ちですもの」
各国から入ってくる情報をただ眺めている。
指示された仕事を終えてしまえば、後は次の支持を待つだけだ。
28時を過ぎ、呪いの丘ではまだ竜が増え続けている。
でも島民のほとんどは眠ってしまっているだろう。
「もう今夜は指示が来ないかもしれませんね」
「うーん」
「あ、あなたはもういいですよ。私はもう少し待って、指示がなければ寝ます」
「ちゃんと寝ましょうよ」
「ちゃんと寝ますよ」

彼を扉の向こうに見送って、もう一度確認する。
ああ、指示が来てる。
上層部も大変ですねえ、こんな時間まで。

国内に指示を出してから、国際への報告を代理でしてしまおうかと迷った。
報告だけは…というか国際の場だけは領主にしてもらうことに決めている。
逡巡していたら、見知った顔を見かけた。
ああ、彼もまだ起きているのか。
そうだね。彼の国は今、囲まれている。
互いに僅かな言葉で労いあって、でもこんな時間に話をするのもきっと最後だねって笑い合って。

私は窓の向こうの朝日の中で、煙をあげている世界を見ている。



と、いうわけで、なんとなくこんな感じでした。
寝てないのは知ってましたが、領主にはちょっと気の毒でしたねえ(笑)


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