いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2015年10月09日(金) 決算認定に賛成討論?え、反対討論に聞こえるが…

中山恭子新代表のもと保守本流を貫く次世代の党の犬伏秀一でございます。次世代の党は、ただいま上程されました第85号議案平成26年度大田区一般会計歳入歳出決算及び第86号から第86号議案にいたる各特別会計決算を認定することに賛成をいたします。

高尚な分析は他会派の皆さんにお譲りして、私からはいくつかの具体的な意見、要望を申し述べますので、次年度以降の予算編成、区政運営に活かしていただければ幸いであります。

まずは、相変わらず高い落札率が続く建築、設備、電気の各入札について申し上げます。

東日本大震災で崩壊した農業用ハウスの建設工事をめぐり、公正取引委員会は独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いがあるとして業者の立ち入り調査を実施いたしました。そして、この工事の大半が落札率95%を超えていたのです。本件を報道する読売新聞の解説でも「一般に95%以上だと談合の可能性がある」と指摘しています。本定例会に上程された契約議案においても、大手企業が参加した音響、調光、の契約議案以外は極めて高い落札率でありました。

また、本年7月に入札が行われた議案にならない工事入札では、35件中16件、実に45.7%が談合の可能性があると言われる落札率95%を超えていたのです。
区内業者育成と言う名目の、制限付一般競争入札や指名競争入札を繰り返すことにより、区内建築系業者の競争力や経営に対する創意工夫は低下してしまいました。
結果、永年、大田区の公共工事に従事していた著名区内企業のいくつかが倒産し、また、区内大型案件いくつも手がけたある業者は、支払い遅延が恒常的になり、下請けが集まらず、契約工期を守れずに入札停止になってしまいました。

先日、環太平洋戦略的経済連携協定、所謂TPPが大筋合意に至りました。この結果、大田区の入札案件に、例えばカナダの建築業者やオーストラリアの電気業者が参加する可能性すら出てきたのです。

もはや、制限付一般競争入札や指名競争入札、随意契約等と言う、古きよき時代の名残、いや、シーラカンスのような制度で業界を守る時代は終焉を迎えます。区内業者の皆さんも、大田区の公共工事を仲間内でまわす悪習から脱皮して、技術力を高め、民間の多様化するニーズにも応えうる経営体制を取られる事を望むものであります。今後、大田区各事業課におかれましても、「その場しのぎ」の随意契約の理由書など書かずに、また制限付や指名入札などせずに、自由で透明性の高い入札制度改革をすべきであると、強くお訴え申し上げます。

次に外国人学校保護者補助、および外国人学校振興事業について申しあげます。

私が初当選した16年前には、北朝鮮系の朝鮮学校の保護者のみに支給されていたものが、現在では68名の受給者のうち北朝鮮籍以外の保護者にも7名だけ支給されているようであります。しかしながら、相変わらず9割以上の金額が、北朝鮮籍の保護者に支給されています。さらに、以前私が調査したところによれば、この保護者補助金を朝鮮学校学校長が保護者の委任状を持参して一括して受領していたのです。昨年度は朝鮮学校への振興事業費100万円とあわせて905万2000円が大田区の公費、税金から支払われています。先月29日、神奈川県が朝鮮学校に立ち入り調査した結果を公表いたしましたが、神奈川県から補助金を受けた北朝鮮籍202世帯のうち93%にあたる187世帯が学校側に、受け取った補助金3098万円を寄付していたことが判明いたしました。

朝鮮学校は、北朝鮮本国の出先機関的色彩の強い朝鮮総連が運営に深く関わっております。これら寄付金が本当に学校運営に使われていたのか、北朝鮮本国に上納されたのか疑問が残ります。

私は、各国が我が国において独自の民族教育をすることを否定するものではありませんが、我が国国内において、拉致を「当たり前」と教え、テポドンの発射を礼賛したり、国民が餓死するなか軍備拡張、側近の粛清をする国家元首を異常なまでに奉る教育をしている朝鮮学校の現状からは、区民の税金で補助金を出す事は容認できないのであります。

本議場にいらっしゃる日朝友好促進議員連盟に加盟している39名の大田区議会議員の皆さん、朝鮮総連のお友達を通じ、横田めぐみちゃんをはじめとする拉致被害者全員を即刻帰国させるよう、強く強く要請をしてください。北朝鮮の人々が豊かに自由に暮らせるようになり、拉致被害者が全員帰国した暁には、私は平壌と千鳥町に出向き、感謝の意を表するつもりであります。

次に、大田区がすすめようとしている、外国人向けに一般民家に宿泊させる所謂「民泊」を認める条例について申しあげます。

先般、政府は外国人移民を毎年20万人受け入れる方針を打ち出しました。自民党の外国人人材交流促進議員連盟では、今後50年で人口の10%、1000万人の移民を受け入れるべきだとの報告書まで作成したのであります。今後、オリンピック開催に向け、建築現場作業員の不足が予想されます。また、団塊の世代が75歳を超える時期には、介護職員が100万人不足する、との予想も厚労省から出されています。恐ろしいことに、政府与党は、この人手不足を外国人によって埋めようと画策しています。そして、その旗振り役が、人材派遣会社最大手の竹中平蔵会長であります。

今後予想される、外国人労働者受け入れでは、必ず人材派遣会社を通して雇用されること、人材派遣会社が指定した社宅に居住する事などが検討されています。

結果、人材派遣会社は膨大な利益を産むことになります。そのツールの一つが社宅、つまり宿泊先です。オリンピックの会場に近く、また羽田空港跡地の工事現場に近い大田区はうってつけの「社宅用地」であります。そこで、「民泊」に目をつけた、と考えるのは、私の色メガネでありましょうか。今回の「民泊」条例では、宿泊日数を7〜10日以上としています。はたして、オリンピックで来日した外国人が10日以上も「民泊」をするでしょうか。外国人労働者の「社宅」とすると考えるのが自然ではないでしょうか。

私は、外国人の移民促進策、外国人労働者の受け入れ枠増大には大反対です。移民を受け入れたヨーロッパ各国では、伝統的な街並みが崩れ、コミュニテイが崩壊しています。移民に対する社会保障費の増大や、犯罪の増加も大問題となっています。グローバル化という大義名分のもと、我が国の固有の文化、歴史、国柄、家族を壊す流れの片棒を担ぐ可能性のある「民泊」条例には、余程の歯止めをつけなければ賛成できないのであります。

最後に、本定例会では再三、陳情が提出されてまいりました「平和安全保障関連法案」について申し上げます。

平和安全保障関連法案は、我が国民の生命財産を護るための法制度の隙間を埋めるものであり、また、友好国と共に平和を維持するための「お互い様」としての集団的自衛権を容認するものでありました。昭和20年12月10日GHQ発布の、ウオーギルトインフオメーションプログラム(日本悪人心理作戦)に基づいたプレスコードにより、日本のマスコミは狂ったように「日本は悪い」「軍隊は悪」だと報じました。その結果、日本の人々は、「国を護る」ことまで悪だと信じ込まされてきてしまいました。

国連の平和維持活動に参加する自衛官は、自らの身を護るために刑法の正当防衛と緊急避難の規定で武器を使うという、国際的に見ても信じられない行動を強いられてまいりました。親バカですが、愚息は、陸上自衛官としてハイチ大地震、ジプチ海賊退治、南スーダンPKOに参加をしてまいりました。ハイチでは、ネパール陸軍が武装して彼ら自衛官を護ってくれました。南スーダンでは、隣接するインド陸軍が陸上自衛隊を護ってくれていました。いずれの軍隊も陸上自衛隊に比べ兵器も能力も劣るものですが、国際基準のROE(武器使用基準)で行動ができます。が、自衛隊は彼らを護ることができないのです。

まだまだ、現場から見れば不備山盛りの平和安保法制でありますが、安倍総理におかれましては、よくぞ制定されたものと、総理と与党に対し敬意と感謝を申し上げるものであります。

民主党や共産党の諸君は、「戦争法案」だ「戦争いやだ」と訴えていました。これは、警察官職務執行法や刑法に対し「犯罪法案」「犯罪は嫌だ」、消防法に対して「火事法案」「火事は嫌だ」と叫んでいるようなものであります。戦争したいという国民は誰もいないと思われますし、火事が好きな国民もいません。国民の生命財産を護る法案、そのことをもって、戦争法案と言い張る強引さにはあきれるばかりです。事が起きたらどう対処すべきかを考えるのが国家のあるべき姿であります。犯罪がいやなら犯罪抑止策としての法令を整備し、犯罪発生時にはいかに早期に解決するかの手順を示すことが重要であり、ひたすら「火事はいやだ!」「犯罪はんた〜い!」と叫ぶことがいかに、おかしなことか共産党や民主党の諸君にもご理解いただけるでしょう。

大田区ご当局におかれては、有事において区民の生命財産を護るために平和安保法制の内容を精査され、基礎的自治体として備えることを切に要望し、又、区民各位には「戦争法案」をいう誤った言葉を信ずることなく、やっと日本も「少しマトモな国」になったとご理解を頂きたいと思うのであります。

以上、雑駁であり、反対討論に聞こえるかもしれませんが、平成26年度大田区各会計決算認定に賛成の聊か辛口の討論とさせていただきます。


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