2015年10月06日(火) |
羽田旭町2万坪の土地に基準値の17倍もの鉛含有量が! |
昨日の区議会決算特別委員会。環境費で、大田区羽田旭町にある約2万坪の土地の土壌汚染について質問をした。当該土地は、合同製鐵という製鉄工場の跡地を鹿島建設が購入し所有していたが、本年3月に三井住友信託銀行に土地信託を行い、信託受益者として三井不動産が設定されたものだ。
当然、信託と言っても実質的売買であるから、売主(鹿島)において、土壌汚染調査はしている。製鉄工場跡地であるから、重金属などの土壌汚染があっても不思議はない。
そこで、当該地の土壌汚染調査資料を入手した。
(一つの四角は30m四方)
グレーの部分は、土壌汚染対策法が定めた指定基準値以下の場所である。それ以外の場所からは、基準値以上の物質が検知されたことを示す。
鉛で見てみると 溶出量で基準値の4.1倍、含有量で17.3倍、フッ素は溶出量で基準値の38.8倍、砒素が同14倍などである。まあ、いずれも基準値を大幅に上回っているものの、第二溶出量基準以内、つまり、原位置で封じ込めれば大丈夫な数値である。
以上の情報から、大田区当局に質問した。
1.この情報を知っているのか。 2.健康被害に対する影響はどうか 3.東京都と連携して注視せよ
土壌汚染対策法の所管は東京都であり、現段階では東京都にも情報がないとのこと。すぐさま、健康被害に直結する数字ではないが、注視していくとの答弁があった。
また、三井不動産は子会社に、アウトレットやラゾーナを運営する、三井商業マネージメントを擁しており、この場所にアウトレットを計画するのではないか、との質問には、工業専用地区なので、商業施設は認めない、との回答があった。
まあ、事業者からなんらかの働きかけがあれば、国家戦略特区だの、「工業の振興に影響しない」等、屁理屈をつけて用途変更や「但し書き」の適用をするのが、お役人である。注視していくべき場所である。
|