2015年06月16日(火) |
第二回定例会付託入札議案6件、はたして談合か、適正か? |
平成11年の初当選以来、大田区の工事、物品の入札は談合の疑いが濃厚であると指摘してきた。ある業界の仕切り役が、各社に配った入札での金額一覧を入手したり等、談合情報は、警視庁と公正取引委員会に通報を続けているが、なかなか動かない。
ある警察幹部は以下のように発言された。
談合は日本の企業文化のようなもので、すべての談合を取り締まるのは、高校生の喫煙を取り締まるのに等しい。役人や議員が接待を受けたり現金をもらった事案ならすぐ動く。
さて、今定例会にも6件の入札に基づく契約案件が上程された。なかでも、注目すべきは以下の二件である。
第79号議案 放射第19号線交通広場整備その2工事
京急蒲田駅の駅前広場整備の事業だ。制限付(区内業者等)一般競争入札の結果、二社で組んだ一共同企業体だけが応札し、3回の入札を経て、大田区の予定価格2億1149万2千円に対し、2億2680万円で落札。実に予定価格に対して99.29%という高率での契約となった。
第80議案 大田区立志茂田小学校及び志茂田中学校ほか2施設改築その他工事(1期)
これも同様に、3社の業者が組んだ一共同企業体のみが応札をして、3回入札を行ったが大田区予定価格より高値だったため、協議のうえ、大田区予定価格の99.91%での随意契約となった。
はたして、一共同企業体だけが応札して「競争性を担保する入札」と言えるのか?本会議で質疑をしたが、担当理事者(役人)の答弁は以下のようなものだった。
本件は、制限付一般競争入札での入札であり、条件にあえば誰でも応札できる環境であった。結果として、一共同企業体だけが応札したのであっても、競争性は担保されていると考える。
だそうだ。そうかしら。一社(共同企業体)だけで入札を行うのであれば、高値から入札して、大田区の予定価格を推理する。最終的にうまく高値で落とせればそれでもいいし、3回札を入れても、大田区予定価格より高値であれば、大田区と協議して、ほぼ予定価格どおり100%の金額で随意契約ができる。
制限付とは、区内業者が共同企業体に入ること、区内で同一の種類の工事を受注している事などが条件であるから、区内業界で話し合っておけば、他の企業体は入れない。という構図が想像されてしまうのだが、まあ、私の考えすぎなのだろう。お役人のおっしゃるように、競争の結果、たまたま「談合を疑われる」95%以上の数字になったに違いない。
ただ、大田区以外では、落札率は80%台が普通であるし、都道府県では70%台のところもある。なぜ、大田区だけが?????
(なお、この2件は事例として例示しただけで、本件入札が談合である訳ではない。くれぐれも!)
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