いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2014年03月14日(金) 礼儀を忘れた日本人

 あるスポーツ選手の父上が急逝され、ご本人がテレビカメラの前で泣きながら「お父さん」を連発していた。偉業を成し遂げた選手だけに「お父さん」という言葉の連発は残念だった。お父さんや、お母さんのことを第三者に対して「父」「母」と呼ぶ、という言語教育を受けなかったのだろうか。

 テレビのバラエテイ番組などでも若い芸能人が「うちのお父さんは…」などと話しているのを見ると、情けなくなる。そういえば、つい最近まで私の事務所を手伝ってくれていた39歳の男性(!)も「僕のお父さんは…」と、普通にしゃべっていた。言語文化の崩壊だ。

 また、先日参加した「大田区自衛隊入隊激励会」では、ある「お父さん」が、黒に金色の線の入ったジャンバー着用で、区長表敬訪問に臨席された。礼装で参加せよとは言わないが、入隊予定者や陪席の区職員や来賓は全員スーツなのに、どうかと思う。よく御子息は自衛隊に入れたものだ。

 3年ほど前の同じ入隊激励会。ひとりの入校予定者が、綿パンにシャツ姿、それもシャツをズボンから出すという出立ちで出席しているのに気付いた。私は彼に近づき、まずシャツをズボンに入れさせ、会場最寄りの区総務課に行き、顔見知りの課長から上着を借りて着せたことがあった。

 聞けばなんと、防衛大学校の入校予定者だという。先日、偶然防大の制服姿の彼に区内で遭遇した。防衛大学校に入校して3年、今年は最上級生になる彼は端正な髪形、凛とした顔立ちの見違えるような青年士官候補生に成長していた。あの、シャツだらりの彼をここまで変えたのは「教育」であり場合によっては「矯正」又は「強制」である。教えなければわからないのだ。

 来週の月曜日には、大田区内で最も国旗、国歌を大切にする教育を行なっている六郷幼稚園の卒園式があるが、秋に行われる運動会。開始に先立って国旗掲揚がある。園児、保護者、来賓起立という放送が流され、来賓と園児は静寂のうちに国旗に正対して形容を見守るのだが、保護者がいただけない。

 1/3近い保護者が「知らんぷり」、または「おしゃべり中」なのだ。可哀想かな、この園児たちのように「国旗国歌に対する礼儀」を教育されていないのだろう。外国だったら顰蹙ものだし、北朝鮮なら即刻処刑だろう。

 戦後レジームからの脱却を安倍総理大臣は声高に訴えている。このことに私も異論はない。それと共に重要なのが、日本人がかって持っていた精神性の高さ、気高さの復活だろう。

 それには、公教育を変えなければいけない。頑張れ、マトモな先生方!


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