いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2013年10月07日(月) いやはや、面白すぎる天下り財団の言い訳@品川車検場

 お役所がいかに民間感覚と乖離しているかについては、再三書いている。そして、その乖離を指摘した場合の、お役所の「いい訳」が、笑い話のようで、これまた国民を楽しませてくれるのだ。今日見つけた「笑い話」は、品川にある東京陸運支局(通称:車検場)での事件である。

 ここは、持ち込み車検や、車の名義変更などを行う国土交通省の出先機関だが、国家公務員たる一部の職員と共に、いくつかの国土交通省OBの天下り団体職員が活躍をしている。その中でも、一般の人々が関係するのが、一般財団法人関東陸運振興センターという団体である。

 この団体は、印紙や用紙の販売、ナンバープレートの交付、一部の県の自動車税徴収などを手がけている。非常勤の会長は国交省OBで、常勤トップの理事長は、国交省自動車局長を最後に、道路公団理事、中部国際空港株式会社副社長などを歴任した「わたり」の好例のような方だ。

 さて、この天下り団体の何が笑い話か?以下の写真をご覧頂きたい。陸運支局2階の窓口近くにある、OCRシート(申請書)自動販売機と、それを使うための両替機である。「故障中」とある。私がこの張り紙に気づいたのは、かれこれ3年前になるが、今日も「故障中」だった。



 そこで、ヒヤカシ半分、「故障の場合にはこちらに」と電話番号が書いてあった陸運振興センター品川に電話をした。

私:すみませんが、OCRの販売機いつまで故障中なんですか。
職員:あれは古い機種なので、部品がなくて修理できないんです。
私:では、捨ててしまえばいいじゃないですか。
職員:そうなんですが、国有財産(建物)に使用許可を得て使用料を払って置いているものですから、なかなか簡単には撤去できないのです。国からの要請で置いた経緯もありますから。

私:だって、なおせないのでしょ。いうなればゴミでしょ。ゴミを置くのに使用料を払っているのですか。
職員:ですから、検討しているのです。
私:3年も検討してるの。

職員:そんなに長くないです。2年半ぐらいです。以前はエレベーターがなく、用紙を買うために階段を上がり下りしなければいけなかったので、自動販売機の利用価値があったのですが、陸運支局さんのほうで、ちょうどエレベーターの工事をして頂き…(以下、様々な理由から、もはや自動販売機はいらないことを説明する。できない理由を説明するお役所の典型!)

私:だから、自動販売機を買えと言っているのじゃないのよ。みっともないから「故障中」という紙を貼ったゴミに使用料を払ってないで、捨てろ!と申し上げているのです。
職員:ご迷惑をおかかえしますが、ご理解ください。
私:さすが、国交OBが理事長の団体だけあるね!



 多分、東京オリンピックぐらいまではあのまま「故障中」は続くのだろう。もし、この笑い話に「笑えない」あなた、お役人か、お役所のOBでしょう。


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