2013年09月10日(火) |
CS(お客様第一主義)を標榜する企業は実は社員第一主義? |
毎週火曜日の朝は、経営者モーニングセミナーという勉強会に出席している。朝6時半から1時間の講演、8時まで講師を囲んでの懇親朝食会という流れだ。毎回、区内の経営者40人ほどが集まる楽しい会である。
平成6年12月から参加して、すでに19年にもなる。その間、地方出張がないかぎりと、「内容のないつまらない話」しかしないことが確実な、ある業界(?)の講師の時以外は出席している。
この勉強会、選挙の前になると突如、議員や候補者の出席が目立ち、選挙が終わると来なくなるという景色も何回も見てきた。だから、だめなんだ!
講義が終わって、講師との懇談朝食会に入った。一方通行の講演会よりも、楽しく充実した時間なのだが、今日は違った。講師との話しが佳境になった終了10分前。突然、会場を借りている結婚式場のマネージャーが入ってきた。「緊急」なので、タワーパーキング前に駐車している車4台を移動せいよ、とのこと。
この結婚式場には、タワーパーキングがあるが、早朝は動かす社員がいないので、その出口部分に平置きで4台〜5台、来場者用に駐車スペースを借りている。そのタワーパーキングから車を「緊急」に出さなければいけないから、どけろ、ということらしい。
そこで、該当する3人の社長と私が車を移動し、私以外は全員、講師との懇談を中座した帰ってしまった。私は、はたして客を排除しなければいけない結婚式場の「緊急」とは、いかなる事態かを確認しようと残った。
タワーパーキングから出てきたのは、この結婚式場を運営する会社の営業車である軽自動車。互助会担当らしい女性が運転し、助手席には、やはり営業マンらしい男性。なんじやい!営業に出たいだけか!
そこで、マネージャーに確認した。「緊急とは営業に出かけることか?」と。すると、マネージャー氏「昨日から、早めにでたいと言われていたので」と詫びれずに答える。「緊急」はウソだったのだ。昨日からわかっているのなら、営業車を平置きにおいて「今日は1台少なくなります」と言えばすむ話しだ。
それを、会合中の客を追い出して、まして、残り10分も待てない互助会の「営業」が、はたして存在するのだろうか。この会社の経営者は、区内で知らない人はいないほどの「やり手」で、常日頃、社内誌や外部に「お客様第一主義」を説いている立派な方だけに情けない。
結局、志ある経営者が「CS」をいくら説いても、社員たちは「都合のいい」ように言い訳をするのだ。
この会社のため、と思い、あえて「CS担当役員様」と事実関係を書いたファックスを会社広報あてに送った。夕方、私の不在時に「役員様」ではない、現場担当者から「詫び」の電話が入ったらしい。アウトである。
この場合は、「現場のせい」にしてはいけない。「役員様」が、「詫び」をいれるのが、あるべき「お客様第一主義」の会社だ。この会社は、担当役員まで「わかっていない」のだろうか。経営者が「裸の王様」だとしたら哀れである。
先月この式場は大規模なリニューアルを行い見違えるようになったが、施設のリニューアルだけではなく、社員の心のリニューアルも必要である。でないと、先月せっかく加入した御社の互助会やっめまっせ!
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