2011年12月05日(月) |
消防署長の処分に思う |
私のところには、実に様々な怪文書やら告発文書が届くことは再三書いている。中には真偽不明だったり、部内の権力闘争に利用しようとするものだったらい、と見極めが難しい。
先日11月24日付で届いた「公用車の不正使用」という文書は、どうしたものか迷う内容だった。それは、蒲田消防署長が横浜市で開催されたドラゴンボートレース(主催:横浜市、横浜JC,日本香港協会など)に出場した、蒲田消防署員らを応援するために公用車を使った、というものだ。
警察署長や消防署長は、署隣接の公舎に居住が義務づけられ、3時間以上遠距離への遠出も認められない等、私生活に大きな制限が課せられる。航空自衛隊生徒の同期生が警察署長に昇任した際には「おちおち飲み会にも行けない」と言っていたのを聞いた。
確かに内部告発文章に添付されていた、蒲田消防署の「朝会指示事項等」という議事録には、10月31日に署長本人が署員に対して「私的に使った」と謝罪したとの記載があった。
日頃、大変な激務に耐えている部下の署員が、ドラゴンボートレースに向けて練習を重ねていたのを知っての応援だろう。この程度のことまで、認められない世の中になったのか…といささかさびしい気持ちになったことを覚えている。
その後、何をすることもなく日々が過ぎて行ったが、昨日の新聞に掲載されてしまった。(以下、msn産経ニュース)
東京消防庁蒲田消防署の男性署長(59)が今年5月と6月、横浜市内で開催されたドラゴンボートレース大会の応援に参加するため、同署の公用車を私的に使用していたことが3日、同庁への取材で分かった。署長は事実関係を認めており、同庁は、ほかにも私的使用がなかったか内部調査を進めるとともに、処分を検討している。
同庁によると、署長は今年5月29日と6月4日、横浜市の山下公園前の横浜港で開催された一般のボートレース「横浜ドラゴンボートレース2011」に出場していた署員の応援に行くため、東京都大田区内の自宅から会場まで公用車を使用した。公用車の運転は、別の署員が担当した。
同庁は、公用車の不適正な使用とみており、「事実関係を調査して再発防止の徹底を図り、厳正な処分をしたい」としている。
いぬぶしは制服に甘い、と言われるかもしれないが「厳正な処分」をするような内容だろうか。疑問符の新聞記事だった。
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