2011年11月04日(金) |
嶺町小学校談合疑惑 その結末 |
大田区の入札の相当数が談合だ!大田区予定価格の99%を超える落札率や、何回入札をしても最安値の業者が変わらない「最安値不変の原則」など、談合が行われていると推察される顕著な現象にも目を逸らす大田区執行部も談合の仲間だ!と訴え続けてきた。
そして、最近では嶺町小学校の改築工事が談合だ、との怪文書が私の事務所に投函された、と書いた。建築工事はY、電気はM1(Mが二社いるので1)、機械設備はS、と入札の公告前の情報だった。
ところが、その後事情が変わった。まずは、建築業界。不況のあおりでもはや「調整」など奇麗事を言っていられない、と「調整」が不調に終わり、大田区の最低制限価格(ロアリミット:この価格以下で入札すると失格になる価格)ギリギリでの「マトモ」な入札が行われることになったのだ。
電設は、業界内の集まりで当初情報のM1ではなく、別のイニシャルMを冠とする共同企業体が落札予定者(通称チャンピオン)に決まった。
そして、11月2日入札日である。はたしてどうか。
機械設備は、談合情報とは違う共同企業体が落札したが、相変わらずの高値なんと予定価格の98.98%という高率でご落札!
建築は、予想通り最低制限価格近い83.77%で落札。適正に競争が行われているであろう数字だった。VERY GOOD!ただ、落札率だけを議論すると、予定価格をお役人が「高値」に設定して、落札率を下げる、という芸当もありえる。
さて、落札予定業者が談合情報のM1からM2に変更になった電設業界はどうだったか。なんと、落札予定業者がまさかの「遅刻」である。M2を冠企業とする三社の共同企業体が落札予定業者として業界内で調整が行われたのだが、三社のうち一社が入札時間の10時に遅れたのだ。
以前であれば、誰か「代わり」で許してくれた大田区も「談合だ」「談合だ」とうるさい議員がいるからか、今回は認めなかった。その結果、悲しいかな落札する予定だったM2は、失格で参加できず。二番札を入れる予定のM1が落札した。
うがった見方をすれば、遅刻した1社はM1に懇願されての「確信犯」とも考えられる。以前、羽田中学校の建築工事では「談合破り」をした共同企業体が落札をしたところ、業界内の掟破りになりたくない1社が大田区との契約書に捺印を拒み、業界内の落札予定業者がめでたく落札、という事件があった。
今回は、単純な遅刻だと信じたいが、残念ながら大田区の業界は、まだまだ江戸時代のような世界なので、あり得る話だ。江戸時代の業界に迎合しないよう、お代官様、お役人様よろしゅうたのみまっせ!
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