いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2011年07月19日(火) 大田区役所納税課は街金より怖い??!!!

 先日、市町村アカデミーでの研修で、滋賀県野州市の心温まる「滞納処理」の事例について書いた。そして、その貴重な「滞納整理マニュアル」をコピーして、大田区の納税課長に届けた。(課長は不在だったので、課員に託した)23区のなかでも、何事も「後進自治体」である大田区が野州市のような「先進的取り組み」が出来るとは思わなかったが、まさか、人様から資料を貰って「礼を述べる」という常識まで、管理職に欠落しているとは思わなかった。(本日まで1週間たったが受け取ったのとも何とも言ってこない)

 さて、その納税課長と担当係長を前に、本日はヤクザを演じてしまった。それは、ある区内中小企業A社の社長のボヤキから始まった。このA社は、いまでこそ復活したが、リーマンショックのあおりで、業績が悪化。従業員さんの源泉徴収した区民税を延滞していた。

 大田区納税課地区担当舎との話し合いで、毎月10万円を分納していた。ところが、本年6月29日突如、A社所有の土地建物に大田区が差し押さえをしたのだ。突然!

 当然、差し押さえ通知は担保設定している金融機関にも届けられる。受けた金融機関においては、A社の信用は下落するのは誰もが理解できるだろう。無論、源泉徴収した住民税は「預かり金」だから、流用してはいけないのはわかっている。しかしだ、中小企業の経営とは、そんな奇麗事ではすまないのも現実である。まして、分納中に差し押さえとはヤクザなみである。

私;ふざけんな!何考えているんだ。突然、差し押さえとは。

担当:いえ、ご説明したました。7月6日に。

私:何言ってんだ。6月29日に差し押さえをして、7月8日ご説明だと。そんなのは説明とは言わない。担当がかわったら、前の約束は反故にして差し押さえするのか。

担当:地区担当から特別徴収係に担当が替わったご説明は4月22日に電話でしました。特別整理係に替わったことにより差し押さえをした。

私:あんたらは、中小企業を潰すのが仕事か?滞納を徴収するのが仕事か?あなたたちは、毎月15日にお給料をもらい、60歳になれば退職金を山ほどもらい、関係先へ天下って65歳までノンビリ。その給料を払うために納税している中小企業は必死なんだ。わからないだろうよ。この差し押さえで、金融機関は新規の手形割引は貸し出しは渋るだろう。つまり、倒産の危機もあるんだ。あなたが、この会社の死刑台のボタンを押したんだ。もっと、楽しい仕事にしようよ。

担当:差し押さえをしても、倒産などの危機は来ないと判断した。

私:なんだと!じゃあ、A社の財務諸表は見たのか。キャッシュフロー計画は見たのか?直近の試算表は?まして、それが読めるのか?

担当:いずれも見ていない。

私:じゃあ、どうやって判断したんだ!

担当:‥‥

私:課長さん、あなた納税課の方針に「特別整理係に担当替えを行うのは、滞納者と個別交渉を丁寧に行い」と書いてきたネ。どこが丁寧な対応なのさ。あまりに乱暴じゃないか。差し押さえをする前に、何回、A社と接触したのか。

担当:6月16日にご来庁いただいた。

私:あんたたちの仕事は、何ひとつ法令違反はないよ。公務員として立派だよ。でもさ、人として「感謝される仕事」をしようじゃないか。滞納額を減らすミッションは、最後は人と人の信頼関係だ。野州市のような「丁寧な対応」は無理だとしても、電話1本、10円をケチるなよ。差し押さえは、公用だから登記費用もかからない。でも、財産のないヤツはどうだ。毎年、滞納者の大多数が「消滅時効」で、逃げ得になっているじゃないか。そいつらは確信犯だ。くやしかったら、確信犯も徴収しろよ。今回のA社は、必死に分納している善意の滞納者だろう。

課長:丁寧な対応を心がける。

ウソつけ!

喝!


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