いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2011年03月04日(金) 最後の航空自衛隊生徒に講話@熊谷基地

 今日は埼玉県熊谷市にある航空自衛隊航空生徒隊に第53期生徒に対し、部外講師として招かれた。この学校は、私が昭和47年に入校した航空自衛隊の中堅空曹(下士官)を養成する施設である。15歳で入り、4年間の教育を経て高校卒業資格とともに三等空曹として各部隊に配属されるのだ。

 防衛大学校や航空学生(パイロット)、部外、部内の幹部候補生にすすむものも少なくない。現在の生徒隊長(2佐)も生徒出身の後輩である。

 ところが残念なことに、政府の総人件費削減の一環として、航空自衛隊と海上自衛隊生徒は4年前に募集を中止し、今残っている53期生の卒業をもって廃止となってしまうのだ。

 反対に、陸上自衛隊は組織改編を昨年行い、防衛高等工科学校としてさらにレベルをあげ存続させることを決め、現在56期生が新組織の1期生として学んでいる。将来は、陸自の将官の1/3を生徒出身者で占める、という壮大な夢を陸自生徒の同窓会が抱いているとも聞く。母校がなくなる空自にとっては羨ましいかぎりである。

 さて、この生徒隊の部外講師として4、5年前から講話をさせて頂いている。そして、今回が最後の機会だ。

 51名の生徒4年生を前にすると、34年前にタイムスリップしてしまい、19歳の自分を見ているような錯覚に陥る。世の中なら、遊び盛りの年頃の彼らだが、2週間後には3等空曹として年上の部下を持つ身になる。講話を聴く態度も立派だった。

 講話では私のジエットコースターのような人生を例にあげ、その中で自分なりに学んだことを伝えた。それは、

1、人生で一番大切なことがあるとしたら「いい訳を言わない」こと。
2、何事も「これがいい」と前向きに捉えること。
3、過去と他人は変えられない、未来と自分は変えられる。

 そして、4年間「最下級生」として先輩から常にしごかれた彼らに、
航空自衛隊生徒最後の卒業生として、今後35年間、生徒の「負けじ魂」を発揮して「さすが生徒最後の卒業生だ」と言われるよう頑張って欲しい、と結んだ。

 ガンバレ51名の後輩たち!!

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