いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2011年02月26日(土) びっくり区議会三連発

 昨日の区議会第一回定例会二日目は、びっくりすることだらけだった。

びっくりその1:
 清水教育長が奈須議員に「クレージーだ」と言った件を私が質問した答弁で、突然、教育長が答弁席から「あなたは、その席に誰がいたのか知っているのか?証拠を持っているのか?」と激昂して反問してきたのだ。

 大田区議会では、議員の質問への理事者(お役人)の「反問権」は慣例的に認めていない。長い間お役人をやられていた氏なら知らないはずはない。さらに「あなたは、何年何月の議会で市民活動家のYさんが経営する店に‥」と、まったく関係ないことを続けた。これは、教育委員会のある幹部(断っておくが、教育長ではない!)が、現政権に批判的なYさんが経営する飲食店に行くな、と部下に話したことを私が質問したことをさす。

 この件は、教育委員会定例会でも話題になり、桜井教育委員(弁護士)が「事実無根であれば、教育委員会から議長に抗議すべきだ」と発言されている。その後、議事録でこの発言を知ったYさんが「発言の事実」を知らせる書面を桜井委員に送付した。勿論、「行くな」と言った元教育委員会幹部も昨日議場にいた。

 これに驚いた私は、すぐさま「動議!!!」とやったのだ。私の質問に答えず、議事と関係ないことを話すことを止めさせるためだ。ところが、副議長(公明党)は、賛成の有無を調べずに「ただいまの動議には所定の賛成者がいないので動議は成立しません」と、動議を認めない。これに憤慨した私はまたまた「動議!」

 それにもめげず、副議長は、次の質問者を登壇させた。これは許せない行為である。次なる手を考えに、自席を後に議会図書室に向かった。そして、その後を民主党の幹事長が追ってくる。「動議出すの?こちらで調整するから出さない訳にはいかない?」と。

 冗談じゃない、事前に通告している質問に対し、いきなりケンカをふっかけてくるような議会の秩序を無視する行為は、徹底抗戦である。その後、議長から提示された条件には、渋々ながら納得し引き続いての動議は出さなかった。

午後の開会直後、議長が以下のように語った。

議長:さきほどの犬伏委員の質問に対し、反問と思われる不適切な発言がありましたので、議長より教育長に注意いたしました。なお、教育長より発言の申し出がありますので、これを許します。

教育長:さきほどの私の発言が反問と受け取られたのであれば謝罪します。なお、質問については記憶にありません。

 そこで私が野次る。(もう質問できないので)「奈須さん!私は言われた記憶があります、と言ってよ」と。いやはや‥こんなくだらないことを議場で発言するのは、教育行政の中枢の方々の「言葉」に注意を喚起する意味なのだ。くれぐれもお気をつけあそばせ。壁になんとか、ですぞ!

びっくりその2:
 共産党から、出産祝金条例と高齢者入院見舞金条例が議員提案で提出された。すると、自民党の鈴木隆之議員が「動議」ときた。二本の条例案を一括して審議しようとの動議である。これは、委員会の審査を省いて、この場で否決するための第一段とよんで、私は反対したが、自民、公明、民主の賛成で「一括審議」となり、次は、同じく自民党の押見議員から予想通り「委員会審査を省略して採決」との動議が出て休憩。議員が議案出してきたら「省略」しないで「議論」しろよ。

 通常は、対共産党への動議は公明党が出すことが多いが、今回は自民党からだ。それも、粛々と議事日程どおりにすすめれば、午後6時半には終わるものを、なぜ動議を出してまで????

 ここからは私の想像である。午後7時から永井敬臣前議長(自民党除名)の励ます会兼区長選出馬発表会が開かれることになっていたのだ。32年間議員をやり、議長を3期も経験した永井議員は親分肌で知られ、自民、公明、民主と「世話になった議員」は数知れない。当然、彼らはこの会合に、本来なら顔を出さねば浮世の義理がたたない。

 が、自民党を除名になった区長候補の会合に顔を出したら、自分自身の公認が危ない。組織がしっかりしている公明党も現職区長を推薦しているので無理。民主には、自民党の議員より永井議員と仲良しがいるが、連合が現職を推薦したので行けない。しかし、そうは言っても、永井議員との「なが〜い」付き合いから行かないわけにもいかない人々が多数いる。

 そうだ、なんて都合のよい議案を共産党が出してくれたんだ。これに動議をぶつければ確実に2時間は議会が伸びる。「議会が終わらないので行けない。申し訳ない」と、きれいな大義名分がたつ。と、こう考えられないだろうか。もし、そうだとしたら、議員以前に人として情けない。いや、まさか良識ある大田区議会の自民党、公明党、民主党の与党議員がそんなことはないだろう。考えすぎだな、多分。

びっくりその3:
 さて、議会が終わってまだ永井議員の会合には間に合う。止む無く自民党や民主党の議員が、永井議員の会合に遅参するのかと思いきや、誰一人来ない。民主党の田中健都議だけが挨拶にたつ。「僕は、区議会議員になったばかりの頃、永井さんに色々教えていただいたので、先輩です。お礼に参加した。」と、自民だ民主ではなく、人として当たり前のことを言っていた。名言である。りっぱ!

 永井議員の「おかげ」で都議になった、と言われている都議の姿もない。どいつもこいつも情けねえな!人としての道もわきまえない人間は、政治家をやってはいけない、と、たちあがれ日本の藤井参議院議員が与謝野議員を指して参院本会議で質問していたっけ。ましてや、区議は政治家ではない。社会人としての付き合いも出来ないのか。

 政党がどうの、支持団体がどうの、と言っているのはまったく情けない。田中都議のように、正々堂々と「世話になったから」と言う理由で来ればいいではないか。さらに驚いたのは、民主党永井派を自他ともに認める民主党の区議さん。会場には奥さんを代理参加させ、会合の流れで地元のスナックへ永井後援会のメンバー(永井氏は来ない)が大挙して行くことを知ると、この区議本人はスナックで合流。なんてこった。そこまですると立派である。

 本当に驚きの一日だった。ふう〜

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