いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2011年02月10日(木) 大田区教育長さん、議員に「クレージーだ!」と発言!

 昨日は、大田区私立幼稚園連合協会の新年会があった。区長、教育長他大田区幹部、都議、区議、各私立幼稚園の園長先生たちが集う恒例の行事で、毎年、この新年会で「私の新年会」が終わる。

 この会では、国会議員と都議は一人一人、区議は交渉会派の幹事長だけが挨拶を許される。したがって、私は挨拶ができない。その腹いせではないが、新年会というTPOをわきまえない「私が‥」「わが党は‥」の挨拶には、うるさくてシャンパンがまずくなってしまった。

 しかし、うれしいこともあった。それは、ある園長先生と会話をした後「今日この会に来た最大の収穫は、あなたに会えたことだ」と言われたことだ。これは、半分ぐらい社交辞令だとしても、最高の賛辞である。ありがたい。

 そして、最大に腹立たしかったことは、清水繁教育長の奈須区議への発言である。そもそも、彼の教育長就任人事には、彼の個人的問題から私は大反対をした経緯があるが、それは議会で同意した人事なので、もはや触れまい。以下、お二人の会話の再現である。私がその場にいれば、乱闘になっていただろうに、残念である。

奈須:大田区が保育園だけで待機児解消をしようとすると、私立幼稚園は定員割れになる可能性がある。(これはその通りである。いぬぶし注)

清水:区長は、ちゃんと考えている。あなたはクレージーだ。

奈須:‥‥

清水:控訴すればいいだろう!

 話の脈絡がなく理解しにくいと思うが、奈須議員も「ハアー?」という感じだったらしい。しかし、ほぼ再現である。保育園の待機児問題を議会で解決しようと提案していた奈須議員の政策の話に、いきなり意味不明の「クレージー」とは、教育行政のトップとしていかがだろうか。

 さらに「控訴しろ」と、まったく政策とは関係ない話を持ち出す異常さ。お酒のせいかしら?これは、大田区総合体育館建設に関し、隣地にあった築30年のマンションを築浅マンションの価格(60平米換算3000万円)で大田区が購入、すぐさま解体したのは違法である、との住民訴訟をさす。当時、この買収計画の中心だった経営管理部長の清水繁氏は、松原区長らとともに被告として約5億を大田区に返せと住民から提訴されたのだ。

 ところが、最終残金決済についての見解の相違から、訴えの期間が過ぎている(たった2日)とのことで、東京地方裁判所は「門前払い」をしてしまったのだ。これについて高裁に「控訴すればいい」と、突然、彼は発言したのだ。

 この発言には重大な誤りがある。

1.住民監査請求は60名以上の区民が請求人に、住民訴訟は30名以上の区民が原告になっていたが、いずれも奈須議員は入っていない。したがって、「控訴すれば」を奈須議員に言うのはお門違いというものだ。また、「訴えの期間」での棄却は、控訴理由が成り立ちにくいこともあり、高裁への控訴はない、というのが法曹界での常識らしい。

2.いままで、「待機児問題」という大田区の政策の話が、脈絡なく突如「私憤」に挿げ替えられていること。

 また、もっと問題は「クレージー」発言である。彼は、過去にも私に対して無礼な発言をしていたが、二元代表制における議員と行政という立場をわきまえない「私憤」での発言、場をわきまえない発言、いずれも教育行政のトップとして疑問を感じる。教育長は行政委員会の長だが、公選ではない。議員は公選である。つまり区民(公務員の雇い主)の代表である。僭越甚だしい。

 そういえば、区長懇談会(区長懇)や教育長懇談会(教育長懇)というPTA役員らとの意見交換会が毎年開催されるが、多くのPTA役員たちから、区長や教育長の「理念なき発言」への苦情を聞いた。また、教育長懇談会の後開かれた飲み会では、ある大森地区のPTA会長が教育長に対し「何、出来ない理由ばかり言ってるんだ。あなたが、やる、と言えば出来るだろう」と正論をぶつけられると、激怒して離席してしまった。

 さて、教育長さんからは、いかなる反論があるのか楽しみである。まわりには、多くの大田区職員もいたが、きっと「いや〜言っていないですよ」と、弁護するのだろうな。哀れなり、お役人社会!

 私こそ、役人社会や教員社会から見れば「クレージー」ですぞ。それは、「区民の代表としてはクレバー」という勲章でもある。ありがとう!
 
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