いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2011年02月09日(水) だめじゃん!情報の一元化は危機管理の基本!大田区保健所

 お役所の縦割り行政は弊害ばかりで「利」は何一つない。区役所の部課の編成は、すべて国のお役所、都庁の部課に対応するように作られている。その意味では、何が地方分権だ!と申し上げたい。そして、この国の中央集権にあわせた部課の縦割りが「お役所仕事」の非効率の原因でもある。

 我が国最大の危機管理組織である自衛隊も長い間、陸、海、空、と別々の指揮系統による運用をしており、その調整機能として統合幕僚会議という組織を持っていた。しかし、様々な危機に対して三自衛隊の効率的運用をするためには、一元管理がよい、との結論から、統合幕僚監部を新たに編成し、指揮系統を一本化したのだ。

 さて、本日私に見つかってしまった「お役所仕事」は、保健所と福祉部という縦割りである。

 ある高齢者施設で、先月から「感染症」が発生した。施設はその拡散防止に努め、大田区保健所にも報告をし、保健所の指導と施設の医師により懸命の努力をした。

 保健所も、別の建物にある自らの隷下である地域保健課には情報を流したが、この施設を所管する福祉部高齢計画課には、本庁舎3階の同じフロアーにありながら、情報を流さなかった。

 施設側とすれば、保健衛生を所管する大田区保健所に報告したのだから、当然その情報は高齢計画課にも流しているだろうと善意に解釈していた。民間であれば当然の感覚である。例えばトヨタ自動車の本社に、車の不具合を通報すれば、日本中のトヨタ系列の販売店で情報は共有されるだろう。

 ところが、お役所は違うのだ。この施設では拡散防止のため、面会を中止していた。入所者家族には電話で「面会中止」を連絡していた。ところが、この連絡を知らなかった家族が面会に訪れ、面会を断られ、大田区に苦情を申し立てて、大田区の情報の縦割りがバレてしまった。

 苦情を受けた高齢計画課の担当者は「初耳」である。あわてて施設に電話をして担当者を区役所まで呼び出す。そして「なぜ事故報告を出さないんだ」と叱責する。民間人の担当者は困惑して、保健所に報告してその指導で適切な対応をしてきたことを説明するが、縦割り社会のお役人には通じない。

 結局、報告を保健所と高齢計画課両方に出さなかった施設の落ち度になってしまった。自らの組織の情報管理の在り方、危機における情報の一元化、窓口の一本化というリスクマネージメントの基本は、お役所文化にはそぐわないのだろうか。

 確か、大田区は4年前「民間出身を標榜」した区長さんが当選されたはずだ。このような事実を「民間」では認めないが、きっと、施設が悪いことになってしまうのだろうな。情けない!!!大田区役所!!!!

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