2011年01月30日(日) |
いぬぶし尻尾を巻いて逃げた!@手話の講演会 |
今日は、羽田手話サークルの会員さんから「見ることの大切さ」という講演会のお知らせを頂いたので、会場の大田区民センターに出かけた。
さほど大きくない教室風の会場は、ほとんど空席のないほどの盛況ぶりである。まず驚いたのは、司会者らしき女性のお話が「手話」のみなのだ。そして、それを聴いた(見た?)会場の方々は、手話で拍手(多分)されたのだ。
開会前の感じでは、半分ぐらいの方が聴覚障がい者ではないように思えたが、やはり、それでも皆さん手話が理解出来るのだろう。次に、主催者の挨拶だろうか、この方は手話をしながら、言葉でも話して下さったので、私にはわかった。
さて、井崎哲也先生という講師の講演が始まって、いよいよ私は困ってしまった。この先生もすべて手話なのだ。わからない!それでも、必死に理解しようとするが、動作が速いのと、そもそも手話の基本がわからないのでどうにもならない。
10分位、なんとか理解しようと試みたが、会場の皆さんが笑っても「何で笑っている」のかがわからないのだ。随分昔に、親しい韓国の友人とソウルの飲み屋に行った時の光景を思い出した。その飲み屋さんでは、イベントとして漫才をやっていたのだ。まわりは、勿論韓国人の方々だ。漫才だから何度も会場は笑いにつつまれる。
が、私にはまったくわからない。仕方なく、他の方々よりワンテンポ遅れて笑ったりしたが、あんなに居心地の悪い飲み屋さんはなかった。あの時の光景と似ていた。
入口の受付の方に「ずっと手話通訳はなしですか?」と、恥ずかしそうにうかがうと、ないとの返事。これは無理だ、と中座して会場を後にした。すると、階段まで女性の方が追いかけてこられた。
「私が通訳しますから、いてください。私は手話通訳です!」と。
とてもありがたいお申し出だったが、会場で私一人のために、手話通訳をして頂くと、せっかくの会場の雰囲気が壊れてしまう恐れがある。何度も誘って頂き申し訳なかったがご遠慮した。「来年は、きっとわかるようになって来ますから…」と言い残して外に出た。
悔しかったし申し訳なかった。英語じゃない、韓国語でもない、日本語なのに、私には理解が出来ない「表現方法」があることがだ。
さらには、私は区議会の健康福祉委員会の委員として、障がい者政策について「現場の声を活かせ!」などと言っている立場なのに、である。
まさに、尻尾を巻いて逃げた構図である。2月11日から大田区社会福祉協議会主催の「手話講習会」の申し込みが始まる。ぜひ、申し込みたいと決意した。
主催者の皆さん、ごめんなさい!逃げ出したのは私です。
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