2010年03月15日(月) |
おお!いい質問だ!予算特別委員会 |
長い予算特別委員会も2週目に入った。用意した質問原稿を一生懸命読む議員に対し、事前に議員から質問原稿全文をもらって、調整済みの答弁原稿を棒読みするお役人、こんな光景を多く見る大田区の予算委員会。せっかくの、一問一答の利点を活かせない予算委員会の中でも、一問一答で、うまい答弁を引き出す議員も数少ないが存在する。
今日の予算委員会でのエポック議員を3人ご紹介する。
一人は、民主党の典型的な古典的議員さん。傍聴席に支持者の地元団体幹部が陣取っていたからか、徹底した「町会・地域団体向け」オベンチャラ質問のオンパレードだった。それでも、地元の孤独死の高齢者の事例をあげての質問には、その後の展開を期待したのだが「用意した原稿が見当たらないのでやめます」との発言は、がっくり。自分で考えた質問で、問題意識を真剣に指摘するつもりなら、原稿などなくても質問は出来るはず。なんなんだ!
次は「街のオヤジ」荒木秀樹議員。地域からの高齢者福祉を訴えた質問は「情実派」らしい内容だったが、それ以上によかったのは、質問最後の以下の問いかけだ。
この場で、区議会議員というのは街の声を真剣に聞いたうえで、なんとか、みんな「大田区を良くしたい」と思って質問しているのだ。(私のほうを見て)たまには、管理職を虐めるような質問をする議員もいるが‥
ここにいる理事者の方は、それでも(質問の趣旨を)わかっているだろうが、後で現場の係長さんたちに聞くと、ここでの議論など誰も知らない。、ここで質問する、答弁するだけのセレモニーだったら議会なんていらないじゃないか。
(私:そうだ!寝てる役人もいるぞ!!!とヤジ)
部課長さんたちは、ちゃんとここでの議論を部下に伝えて欲しい。
(私:そうだ!!)
次に、同じく「一人会派」の奈須りえ議員が登壇。保育園の待機児解消につき、驚くべき数字を示して、大田区の「いい加減な対応」を正した。
奈須議員が、議場にて議員、役人に配布した「大田区作成」の資料によれば、大田区の区立認可保育園の0歳児の一人当たりの床面積は、平均5.2平方メートル、私立園は5.99平方メートルである。
そして、東京都独自の制度である、認証保育所の基準は、一人当たり最も狭いB型であると、一人当たり2.5平米だそうだ。国の保育所設置基準は、一人当たり3.3平米で、民主党は、緊急対策としてさらにこの基準を緩和しようとしている。
大田区は、緊急待機児解消として、認証保育所の設置を急いでいるが、それでは間に合わない。大田区の認可保育園の、一人当たり5.2平米を、国基準まで緩和して、3.3平米にすれば、数百人規模の待機児が来月から解消できる。 大田区が設置を急いでいる認証より、それでも広いのだから。
このように迫ったが、担当課長は逃げの一手。共産党や、民主党の組合大好き議員からは「これ以上狭くするな!」「現場を知っているのか」のヤジ。負けずと「子供たち、といいながら、職員のために定員増やせないのだろう」「職員組合に言え!」と、応援のヤジを飛ばし、久しぶりに活性化した委員会となった。
傍聴者は「ヤジがうるさい」と、よく言うが、ヤジも出ないような、原稿棒読みの質問のほうが、よほど迷惑である。よく熟睡されている部長級職員の気持ちもわかる。
さて、奈須議員が公表した数字からも、保育園定員増は容易であることが示されたが、出来ないのは、大田区が、職員労働組合と「良好な関係」を築いてきたからだろう。現に、よく眠る幹部を含め、議場にいる管理職の多くが、職員組合執行部経験者である。また、現場保育士には共産党員が圧倒的に多いことも一因かもしれない。
給食民営化の時も、組合や共産党は「食が危ない」と、子供たちのため、と装っていたが、実際は「職が危ない」の間違いだったのではないか、と思う。
さて、どうする!のんびりしてると「公務員保育士」の職場はなくなってしまいますぞ!
民間出身を標榜する区長さん、最後の年です。組合なんぞいいから、国基準で、多くの悩めるお母さんを助けてあげて!
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