いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2010年02月18日(木) 松原忠義区長様 一職員よりの手紙

 帰宅すると自宅のFAXに以下のような文章が届いていた。私に届けるということは、公開して欲しいということだろう。この職員さんの真剣な気持ちとは裏腹に、区長の取り巻き達により「黙殺」される可能性が大である。以下、原文のママ。


犬伏議員様 もの言えぬ大田区において、匿名では黙殺されると思い、あえて送信させていただきました。お許しください。

松原 忠義 区長 様

 区職員による不祥事の連続、さぞかし心を痛めておいでのことと存じます。あたりまえのことながら、早急に綱紀粛正に取り組まなければなりません。
 しかし、大田区役所は、約4500人の大組織です。時として不心得な者が出ることは不思議ではありません。残念ながら今後も、絶対無いとはいえません。
 再発防止に向けて、これからどのような方策を講じるかが問われているところですが、公金横領にしても薬物に手を染めるにしても、やってはいけないことは誰でも分かっています。恐らく何らかのことを打ち出されるのでしょうが、職員一人ひとりのモラルの問題であり、どんなに声高に叫んでも、とどのつまり、それぞれの自覚に待つしかないと思います。
 今回、問われていることは、大田区役所の組織としての、危機管理、情報管理の脆弱さ隠蔽体質です。庁内放送で区長は語られましたが、ご無礼ながらお話の内容はピントがずれていると感じました。
 区民感覚としては、職員が起こした事件にはもちろん関心がありますし、厳しい非難の対象です。ただ、世の中にはよくある話で、大田区役所にもそんな奴がいたかということでしょう。不埒な部下を持って区長さんもお気の毒というのが、大方の感想だと思います。
 区民からのもっと厳しい見方は、公表の遅れです。なぜ、長い間、世間に伏せていたのかということです。これこそ、人事担当の職務怠慢で、懲戒処分の対象となります。
 警察に言われてと、公式に述べられていますが、そんなことは言い訳にすぎません。先月、荒川区で非常勤職員による横領事件がありましたが、区としては事態を把握した時点で、直ちに警察に被害届を出し、新聞発表するとともに、ホームページで、区長名での謝罪と告知を行っています。大田区とは大違いです。不祥事は、区として恥ずかしいことですが、真に再発防止を図る意図があれば、早急に公表し、対策をとることがあたりまえです。
 大田区役所が、このような対応がとれなかったことを、厳しくもっと反省すべきです。事態を意図的に隠蔽し、誤魔化そうとしたとのそしりは免れません。他にも隠していることがあるのではとの不信をもたらします。職場では、ある議員に察知されて、あわてて公表したとの風評ですが、まったく情けないことです。
 今後、どうするかということを考える前に、あらためて公式な場面で、公表の遅れについて、言い訳をせず潔く、しっかりと謝罪し、ご自身を含め、関係者を処分すべきです。また、覚せい剤事件は、私行上のこととして上司の責任を問うのは気の毒かと思いますが、公金横領事件は、上司の監督責任を明らかにするべきです。多くの自治体では、今回のような事件では、上司に対しても処分を行うとともに、その内容を公表しています。それとも、上司の責任は不問に付しているのでしょうか。
 今や、世を挙げて「説明責任」が求められています。今回の対応は「地域力」と「国際化」をキーワードに様々に取り組まれている区長の足元を揺るがしかねません。どうか、側近をイエスマンで固めず、広く職員の声に耳を傾けて下さい。
 失礼の段、どうかご容赦ください。    平成22年2月 一職員



 すばらしい。匿名ではあるが、極めてマトモな説得力のある文章である。
小沢幹事長が恐ろしくて、何も文句も言えない民主党の諸君と比べたら、数倍すばらしい職員さんである。それほど、大田区役所では、密告、言論統制、恐怖人事が横行しているのである。
 
 さらに問題は、松原区長に宛てたこの真剣な書面が、多分、この場でバレなければ、区長のもとには届けられていないであろうことだ。執行部によって、止められているに違いない。

 区長自身が、その体質を改められないのであれば、来年4月には、区民は新たな選択をせざるを得ないだろう。

 職員さん、ありがとう!
 よく読めよ!取りまきさん達!そう、君だよ。


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