2010年02月15日(月) |
収入減るけど使っちまえ!大丈夫か大田区予算 |
来年度の予算案がプレス発表された。と、同時に「職員不祥事」の謝罪も行われたので、「大田区広報紙」たる東京新聞以外は、予算については報道しなかった。
詳細は予算議会が始まってから意見を述べることにするが、概要からは「収入ないけど使っちまう」という現代の若者的な予算である、と思う。米屋(前区長の家業)が貯めて、畳屋(現区長の家業)が使う、と揶揄されるが、まさにそれを具現した予算である。
経済回復の行方が不透明の中、東京都では1兆円以上の収入源が見込まれている。大田区でも平成22年度においては、特別区税が7.3%減の52億円マイナス。東京都からの特別区交付金が8.7%減の55億円マイナス。これだけで107億円もの税収が減ることになる。
ところが、なんと来年度予算案では、対前年7.7%163億円増額した「強気」の予算編成となっている。勿論、区内経済不況を克服するために積極予算を組むことは否定しないが、そのために不足分のほとんどを、基金取り崩し(積立金)で賄うのはどうだろうか。
大田区は、平成18年度までは、基金残高(積立金)が、区債残高(借金)より少なかったが、前執行部と職員の努力により、平成19年度に逆転をし、今年度末には基金残高が、区債残高より473億円多い、きわめて優良な財政となっている。そのことに安心してか、平成22年度末には差額が360億円に減少する。
但し、経常的経費を75億円削減したのは、ゼロベースでの見直しの成果3であろうと、評価したい。また、予算増の極めて大きな部分が、議論白熱の子供手当の実施分や生活保護費の増額など、福祉関連198億円増であることは、大田区独自では、如何ともしがたい部分である。
松原政権1期目の総括と言うべき予算案。予算こそ首長の「想い」が表われていなければならない。来年の区長選挙のための「ばらまき」が見られたとすれば、それに惑わされることなく区民は正しい判断をしなければならない。
大田区の「小沢幹事長」に作ってもらった予算と答弁原稿ではない「総理」たる松原区長の、街に対する理念、想いを感じられる予算審議が出来ることを、2元代表制の一翼の一人として願って止まない。
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