2010年02月05日(金) |
区役所の仕事は誰でも出来る? |
最近、区役所では「緊急雇用対策事業」として、雑務について一般の方を短期で雇用している。時給は960円、一日7時間、月15日間という限定はあるが、毎回抽選となる人気である。
ところが、12月から採用されたAさんは、区役所からの「延長」の申し出を断って、1月末でまた「熟年フリーター」に戻ってしまったのだ。理由をうかがうと「俺は年金や不動産の収入が少しばかりある。本当に困っている人の職を奪ってはいけない」と、極めて格好いい回答であった。
が、どうやら真実は別であることが、ご本人と一杯やっていてわかった。
彼が配属されたのは、戸籍住民課である。当初は、住居表示の地図のテレースなどをやっていたらしいが、途中から「電話番」になった。
全国の自治体、警察など官庁、区の出先機関からの問い合わせに、まず出る係である。取り次ぐにも、どの係に取り次ぐのかの判断をしないと「たらい回し」と言われてしまうので、彼なりに必死で「行政用語」を覚えたそうだ。
ところが、彼はそれがストレスになったのだ。今後、長期にわたって、この職に就くのなら「覚えることが楽しい」が、所詮長くても半年の臨時勤務である。なぜ、そこまでしなければいけないのか?意味を見いだせなくなった彼は、延長辞退を決めた。
問題は「大田区の顔」である、戸籍住民課の電話応対に、なんら事前研修すらさせていない「ド素人」を配置するという「顧客無視」の、お役人感覚であろう。
一番面倒くさい「電話応対」など、臨時職員に任せてしまえ!てなもんだろう。情けない!ちなみに、居眠りばかりして、時間が過ぎ去るのを待っているような臨時職員も多数いるそうである。
制度の運用を再考していただきたい。
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