2009年12月22日(火) |
航空自衛隊生徒基礎課程最後の修了式 |
今日は、恒例の経営者モ−ンングセミナ−(朝6時半〜)に参加し、そのまま埼玉県の籠原駅に向かった。わが母校である、航空自衛隊生徒第53期生生徒基礎課程の修了式に参列するためだ。
自衛隊生徒制度は、旧軍の幼年学校、予科練、少年飛行兵学校などを見本に昭和30年に創設された制度である。4年間の生徒教育期間に、高等学校の教育だる普通学、自衛隊専門の防衛学、教練、通信電子基礎などを学び、卒業時には3等陸、空、海曹(旧軍の伍長)に任官される。
入学と同時に、特別職の国家公務員に任ぜられ、給与、賞与などが支給され食費、寮費などは無償である。ところが、この制度、金がかかりすぎるとのことで、航空、海上両自衛隊では現在在学の53期生の卒業をもって、制度を廃止することが決まっている。
陸上自衛隊は、来年から防衛高等工科学校として再編され、新たな制度としてスタ−トをするが、期数については、1期とせず、旧生徒制度からの継承で56期から開始するらしい。
さて、その航空自衛隊生徒は、入学2年9ケ月を「生徒基礎課程」と呼び、高等学校の教育を中心とした授業が行われる。この終了式は、3年生の12月に行われ、生徒は全国各地にある専門教育を行う「術科学校」に進み、さらに部隊実習をへて、一年後の1月に再度、戻り空曹候補者課程で教育を受け、卒業する。
今日は、基礎課程最後修了式が埼玉県熊谷基地で行われる。通常は、1年生、2年生の在校生が見送るので、それなりににぎやかなのだが、今回は最後ということで「在校生」はいない。そこで、現生徒隊長(校長に相当)の同期生である、我々18期生が見送ろう、ということになった。
なにぶんにも、年末の平日ということで、生存82名の同期生のうち、参加できたのは11名だったが、生徒の心意気を示すことができたおものと思っている。
優秀生徒表彰式後の我同期生、小柳保之一等空佐の式辞には涙した。
諸官らは、名実共に「最後の航空自衛隊生徒」である。航空自衛隊生活の間、そのことはついてまわるだろう。その名に恥じぬよう、常に生徒の基本である「負けじ魂」で前向きに進んで行け。そして、困ったら、悩んだら、この熊谷の地に帰って来い。
あの、15歳の頃は福島弁から「ダッペ」と呼ばれていた、あの彼が、素晴らしい、堂々とした式辞を述べたこと、そして、今から35年前の自分の姿、苦しかった日々のことなどが思い出され、涙となってしまったのだ。
その後、「基地クラブ」において、懐かしい「名物ジンギスカン」で同期忘年会を開催した。丁度、式に参列されていた生徒時代の世界史のM教官も同席して下さり、大いに盛り上がった。
M教官の世界史の授業は、毎回開始時に「起立」「敬礼」の後、必ず「教官はニッポンが好きだ〜!!!!」という絶句から始まるので有名だった。このフレ−ズを御願いしたが、恥ずかしがって再現されなかったのが残念である。このような「正しい、国家観、正しい歴史教育」を高等学校において受けれたことは、誠に感謝である。
おめでとう!53期生徒諸君!どうか最後の生徒としての誇りを忘れず、1年間、全国でがんばってきて欲しい。そして、桜が満開の再来年3月、熊谷で再開しよう。
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