2009年04月22日(水) |
放送大学授業での出来事 |
今日は夜7時から、旧学芸大学にある放送大学世田谷学習センタ−で「まちづくりの基礎」という授業に出席した。講師は、早稲田大学の教員で、修士を取得後、ドイツに留学し、世田谷区役所に就職した、という変わった経歴を披露された。以下、お話の概要。
ドイツに行ってみて、わが国の都市計画を冷静に見つめると「都市デザイン」という視点が欠落していることに気づいた。建築という概念は、縮尺1/20〜1/200のスケ−ルで考える。つまり、この立地には、どの程度の建物が建つのか、建たないのか、個人の家、建築基準法の考え方である。
都市計画は、1/2500〜1/10000のスケ−ル、つまり、大きな地域の土地利用なとのこと、都市計画法など行政なの考え方である。とすると、この狭間である1/500〜1/1000の「人が街として感じるスケ−ル」、つまり、ユ−ザ−感覚の「まちづくり」の施策がわが国の法体系から抜け落ちている。これこそ、都市デザインという考え方であり、住民参加のスケ−ルなのだ。
そこで、世田谷区では「都市デザイン室」と創り、室長として勤務していたが、13年勤務して限界を感じ、改めて母校で教鞭を取ることにした。放送大学の授業は、初めてなので、皆さんの受講動機やバックボ−ンを教えて欲しい。
そこで意地悪な質問をした。「先生をはじめ、自治体職員でビジョンを持っている優秀な方は、多くが大学教員に転出してしまう。現場を捨てるのか?」 すると「現場を捨てたのではない。夢をより多くの人々に語り継ぎたいという想いだ」と返された。う〜ん??自治体には夢がないのかも‥
8名の学生は、20歳代から定年後と思われる方まで様々だった。私は「議員」と言うと、その後「特別な目」が注がれるのを避けるため「大田区で再開発にかかわって、まちづくりに興味を持った」と自己紹介をした。
最後に自己紹介をされた女性が「私は大田区職員で、介護関係の仕事をしている」と話されてビックリ!授業終了後、ご挨拶をしたが、この職員さん「大田区に関係するお仕事をされているのですか?」と質問されてしまった。中堅と思われる職員さんに「私の悪名」が届いていなかったことは驚きであった。「明日、課長さんに、いぬぶしって知っているか、と聞いて見て」と、はぐらかした。
来週からも授業ご一緒しましょう!
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