いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2008年12月08日(月) な、なんと自民党が反対しても陳情が採択!!!

 本日は、平成20年第4回定例会最終日である。今定例会に上程された議案、陳情、請願の採決が行われた。私は、羽田中学校建設工事請負契約について、反対討論をし反対。また、財団法人大田区文化振興協会に対し、向こう3年間「指定管理者」として区民ホ−ルアプリコ、区民プラザ、区民センタ−などの管理を委託することに反対をした。理由は以下である。

羽田中学校建築工事請負契約

当初から指名されたJVの間で「談合」がウワサされており、疑惑があった。ところが、チャンピオンではないJVが「チャンピオンの落札予定価格」より低い価格で入札することがわかった途端に、そのJVのメンバ−が「辞退」を申し出る。ところが、そのJVを入れたまま、6時間遅れで入札が「強行」された。結果、チャンピオンではないJVが落札をしたが、メンバ−企業1社が大田区との契約書に捺印を拒否。6日待ったが解決せず、再度入札したところ、チャンピオンを含む2社だけが応札し、5社が辞退としう異常な結果となった。

見かたによっては、「官製談合」対「民間談合」の結果「民間」が勝ったとも見えてしまう構図である。このような疑惑があるとすれば、再度JVを組みなおして、再入札をすべきである。ちなみに、チャンピオンが落札した価格は大田区の予定価格の99%である。(ほとんど予定価格!)

このような契約案件に賛成するとしたら、大田区議会と区政の歴史に大きな汚点を残すことになり賛成できない。

 結果は、自民党、公明党の賛成でこの契約も「無事」可決された。

財団法人大田区文化振興協会を指定管理者とする件

アプリコにおける「常識を逸した対応」については再三書いているが、さらに問題なのは、この財団職員の32名中17名が大田区職員またはOBで占められており、総人件費の70%以上が彼等に払われている。ちなみに、大田区職員の出向者10名の平均年収は1000万円!大田区OB(60歳以上)の平均年収は450万円!

はたして、貸会場業とビルメン業とさほど変わらない業務を、それも民間に再委託している法人の人件費として適正だろうか。天下り団体に仕事を作っているような「指定管理者」制度には賛成できない。

 本議案も自民、公明党の「ご理解」で可決された。

 面白かったのは、陳情の採択である。通常は「委員長報告」つまり、当該委員会で、その陳情につき「採択」なり「不採択」になった「結果」については、自民党と公明党の議員は反対をしない。

 ところがである。「高次脳機能障害者への支援」という、きわめてまっとうな陳情について、自民党の鈴木隆之議員が、な、なんと「委員長報告に反対」の討論をはじめたのだ。一体何が‥

 所管である健康福祉委員会のメンバ−は、自民党3会派が4名、公明党2名、民主党2名、共産党2名の10名である。従って5名以上が賛成か反対にまわれば、結果は決定する構図であう。普段であれば、自民4名と公明2名の6名が、「与党」としてお役所の思惑と同じ態度を示している。

 が、今回は違った。公明党が「お役所の意見」とは反対に「採択に賛成」の態度を示したのだ。その結果、委員長(民主党)が加わらなくても、賛成5名(公明、民主、共産)反対4名(自民)で、陳情が採択された。

 本会議においても、自民党3会派(議長を除く17名)のみが反対で、この陳情は採択されてしまったのだ。さて、困ったのはお役人だろう。まあ、しかし、議会の採択など、なんのそのと「前政権時代」から教えられている管理職が多いから、気にもしないかもしれない。

 そこのところは「前政権の遺物をぶっ壊す」を実践されている「現政権」には、議会の採択を真摯に受け止められるよう強く望むものである。

 しかし、これは、自民が反対しても議案や陳情が通る、という大田区議会の歴史的な事件でもあった。そして、そのキャステイングボ−ドを握り、作ったのは現在の最大会派公明党である。

 嗚呼!分裂、大田区自民党!早く最大会派に戻るべき!余計なお世話だが‥


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