2008年10月20日(月) |
笑い話の大田区教育推進プランの評価 |
本日はこども文教委員会である。いままで、この委員会だけは所属したことがなかったので、毎回新しい発見があり面白い。特に、他の委員会と違って『学校』という、世の中から隔離された世界を所管する委員会なので、より一層である。
朱に交われば、の例え話のように『学校』という異常な世界を所管していると、教育委員会のお役人も、民間選出のはずの教育委員まで、世間と乖離してしまうのは何故なのだろう。
本日の爆笑ギャグは、大田区教育推進プランの進捗につき、4段階で評価したものを、大田区教育懇談会なる組織に報告した、という『報告』である。
様々な取り組みにつき、4、十分に成果があがった 3、おおむね成果があがった 2、あまり成果があがらなかった 1、成果が出ていない、の4段階で評価するものである。
結果は、4が34項目47%、3が33横目46%、2が3項目4%、1が2項目3%ということらしい。
では、いったい誰が評価したのか質問すると、なんと実施した各学校と、教育委員会の所管課だそうではないか。なんじゃいそれは。レストランの評価本の評価を、それぞれのレストランに行わせた、という話ではないか。
だいたい、日本人は和を以って尊しとする民族である。松竹梅あれば竹を頼む。タイタニック号最後の場面で、婦女子を先に救命ボ−トに乗せようととする船長が、各国人の男性を説得するに使ったという小話がある。(フェミニストは、こんな時、男女共同参画を訴え、救命ボ−トには男女混合名簿で乗るのだろうな!)
イギリス人には『そうすれば(女性子供に先を譲れば)あなたは、ジェントルマンと呼ばれます』と説得する。アメリカ人には『そうすれば、あなたはヒ−ロ−です』。ドイツ人には『規則でそうなっております』。では、日本人はというと『皆さん、そうされています』だそうだ。
つまり、みんな一緒。悪く言えば主体性が無い、よく言えば農耕民族。その民族に自分自身を評価しろなど、意味のないことだ。真ん中以上を選択するに決まっている。
例えば『日本の伝統・文化の継承を図る教育の展開』という目標について、小学校では42%、中学校では29%が実施したのだが、評価はなんと『3、おおむね成果があった』そうだ。
中学校で1/3以下、小学校では4割程度しか実施していない事業を『おおむね成果があった』と答える教員の国語能力を私は疑う。民間では、30%もいかない場合は、未達成、部門長左遷の判断だろう。
いやはや、こんな無意味な評価に時間を費やす学校現場や、教育委員会というのは、なんとも平和で穏やかな組織だろうか。これじゃ、全国学力検査の学校別結果など、絶対に公表できる訳がない。
嗚呼!お役所仕事!隔離された別世界、公立学校よ!
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