いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2008年07月15日(火) またまた情報隠匿か?@教育委員会

 今日は、こども文教委員会が開催された。多くの事務報告があったが、質問は出来ない。理由は委員会後の『視察』。委員会終了後、出雲中学校と羽田中学を視察し、羽田中では給食を試食(実費)する、というのだ。

 現場を実体験するのは重要なことだが、月に1回しかない(少なすぎる!)定例の常任委員会の日に視察を行うのは問題である。まして、学校管理職(校長、副校長ら)と給食を食べて何の意味があるのだろう。あえて食べる必要があるのなら、生徒と一緒に食べるべきだ。

 さて、事務報告の中で注目すべきは、前回、喧々諤々の議論になった、全国学力調査の学校別の結果公開と、就学援助費の学校別人員の公開についての報告だ。

 学力調査の結果については、相変わらず『NO』という回答だった。そのかわり、平成20年度に大田区が独自に行った大田区学習効果測定の結果が公開(学校別ではない。全区平均のみ)され『概ね期待値』だ、そうだ。へえ〜

 また、就学援助費の学校別人員については『数字だけが一人歩きして、学校間の偏在が起こる』との理由で、委員会限りとの条件で『回覧』された。相変わらず『民は愚か』との発想が残っている。声を高らかに改めて公務員諸君に申し上げる。貴方達は、主権者たる国民、区民から行政執行を委任されているだけなのだ。そして、その意思決定機関は議会であることを忘れてはならない。

 さて、『回覧』された就学援助費の学校別支給割合を見て『やはりな』と納得であった。田園調布という国内屈指の富裕層が住む地区では、支給率は7.5%。反面、区内の別の学校では48.3%。つまり、全校児童生徒の半数近くが就学援助を受けていることになる。つまり、保護者の所得が低いということだ。

 ここで、共産党的に『格差が問題』と叫んでも問題は解決しない。では、所得と学力に因果関係があるのかを検証する必要がある。昔は、親が貧乏なほど子供は優秀に育った伝統のようなものがあった。はたして現在でもそうなのか、違うのか。

 もし、保護者の所得が低いことが学力と因果関係があるとしたら『教育の機会均等』の精神に則り、改善策を考える必要がある。その意思決定機関は、議会なのだ。そこに資料を『回覧』とは、余計なことを言うな、と言っているに等しい。

 相変わらずである。


 < 過去  INDEX  未来 >


いぬぶし秀一 [MAIL] [HOMEPAGE]
 
↑今日の日記は気に入りましたか?
My追加