いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2008年06月26日(木) 厚労省との交渉に帽子着用?byグッドウイル

 グッドウイルグル−プが7月をもって廃業する、というニュ−スが日本中を駆け抜けた。二重派遣など派遣業法違反が重なった結果、登録取り消しが確実なため、廃業を決定したとのこと。

 グッドウイルをめぐっては、同様の理由でコムスンが廃業に追い込まれたのは記憶に新しい。グッドウイルグル−プの折口会長は、我が古巣である自衛隊生徒の5期後輩でもあり、面識はないが親近感を持っていた。

 大田区のチクロ(合成甘味料)メ−カ−の御曹司として、何不自由ない生活をおくっていたところ、突然のチクロ発ガン疑惑で、父親の会社は倒産。
埼玉県に移り、県立熊谷高校(県下2番の進学校)に合格したが、公立の授業料もままならない家計のため、陸上自衛隊生徒として入校し、その後、防衛大学校、伊藤忠と転進したそうだ。

 天国から地獄への転落から、なんとかのし上ろうと、必死に頑張ったのだろうが、いささか方法を間違えてしまったようだ。自らの生い立ちを振り返り、同じような境遇で頑張る派遣労働者を支援する志があったら、と残念である。

 さて、解雇されるであろうグッドウイルの派遣労働者らが、厚生労働省の
担当官らに直訴する場面が報道された。映像を見てびっくり。背広姿の厚労省のお役人にかみついている、派遣労働者の皆さんの服装にである。

 ある者は、野球帽をかぶったままの姿。(勿論、室内である)別の者は、はでなプリントされたTシャツにGパン。わが国は、伝統的に形を重んじる歴史と文化を維持してきた。そのことが、世界まれにみる公徳心と道徳感を堅持できた基本でもあると思う。

 それが、この有様だ。背広を着て来いとは言わない。しかし、厚生労働省は味方にすべき相手であろう。その交渉の場に、行楽地に出かけるような格好で、まして脱帽すらしない無礼はなんだ。

 社会的弱者を憂えたり、グッドウイルの問題を糾弾することも大切だろう。しかし、長い人生の道半ば。自らの社会常識を振り返って見ることも、非正規雇用から抜け出す、大きな一歩だと思う。

 情けない服装の若者を見て、心底そう思った。そして、その根源は『あなたらしければいい』という、無責任な教育思想である。教育の根本は『矯正』であり、だめなら『強制』だ。


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