いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2008年03月19日(水) お役人に盾突いてはいけません??

 お役人とは決して喧嘩してはいけない。例え自らが正しくてもである。とは、お役所出入り業者の常識である。とは言っても、今時、えげつなくそんなことはないだろうと思っていたら、そんなことはない。この『伝統』は我が大田区でも営々と続けられているようなのだ。

 ある区役所の取引業者のAさん。昨年、担当のお役人の『勘違い』により、契約額が前年度より極端に減額された契約書に捺印させられた。同業他社の金額と比較しても明らかに安値で、合理的理由がない。結局、現場のミスということで、若干の増額で『手打ちになった』、はずだった。

 ところが、お役人に盾突くなんぞはとんでもない、と長期計画の『イジメ』が始まる。まずは『現場のミス』と断じられた契約場所のお役人の態度が、今までの『フレンドリー』なものから『氷河期』のように冷たくなった。

 そして、1年後。イジメの最終段階へと入ったのだ。この取引業者Aさんと極めて親しく、友好的契約関係にあったある民間法人が、大田区から新たな契約を受注した。その受注内容であれば、以前から別の案件で同様の業務をこの民間法人から下請けとして請け負っていたAさんに『お声』がかかるのが通例だった。が、民間法人からは『お声』はかからなかった。

 この受注した民間法人は大田区と極めて関係が深く、OBも管理職として再雇用されている、言うなれば『御用法人』である。大田区直接の契約であれば、あからさまな排除は出来ないが、民間法人であれば『民・民の契約には関与しない』とシラを切れるから安心である。

お役人の陰の声(あくまで筆者の想像):お役所のミスを攻めちゃいけないよ!1年間、間違った金額で我慢していれば、また、新たな仕事をあげたのに残念だったね。次回からは、これに懲りて、盾突かないようにネ!

 別の友人Bさんの場合は、もっとあからさまに排除された経験を持つ。Bさんは、長い間ある業界に特化して区役所の指名競争入札業者として『順番』に、入札で落札していた。ところが、正義感溢れる彼は、この業界の『談合体質』に嫌気がさし、業界仕切り役からFAXで送られてきた談合を指示する『金額指示書』を、当時の区長や区幹部、議員に見せ『談合廃絶』を訴えたのだった。(現物を見せて頂いたが、区内にある業者の社用箋で、その会社のFAXヘッダーがついていた)

 その結果、Bさんの会社は以降、区から『指名』されることもなくなり、大口の仕入先であった大手業者からも仕入額をアップされ、この業界から転身せざるを得なくなった。賢明な彼は、お役所と癒着した旧態依然のこの業界から見事に転業し、今はお役所なんかなんのそのの事業を展開している。

お役人の陰の声(あくまで筆者の想像):長年うまくやってきた、業界とお役所のルールを無視するような行為をされては『御用商人』としては失格ですよ。お役所だけでなく、この業界ではご商売が出来なくなりますよ。わかりますネ!

 このように、お役所に従順な『御用商人』が育成されていくのだ。そして、『御用議員』もか‥???いやいや、議員こそこのような体質を改革する尖兵でしょ。

 そして、お役所の体質として、この日記を見た途端『Aさん、Bさんとはどこの業者だ!』と、犯人探しが始まる。学校で、イジメを教員に訴えると、さらにイジメが陰湿化し拡大するという、アレと同じである。

 マニフェストに『入札改革』を掲げられた松原新区長には、このような『お役所体質』にも大鉈をふるって頂きたいものである。 


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