いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2006年11月20日(月) 自殺予告が蒲田局消印で文部科学大臣へ

 今月初め、大田区蒲田郵便局の消印で文部科学大臣宛に自殺予告の手紙が届いた。文面から中学生らしいことが想像され、各中学校では先週末、緊急保護者会を開き、事情を説明した。

 手紙の主は、過去にいじめらており、リストカットをしたこともある。クラスからも無視をされ、12月24日に自殺する、とある。

 いささか稚拙な文章から、愉快犯とも思われない。12月24日、みんながクリスマスイブを祝っている、その日までに、自分にも「楽しい日」が戻ってきて欲しい、そんな思いなのだろうか。

 家族で団欒するイブの夜を予告した、この手紙。ひょとしたら、淋しい家庭なのかもしれない。いつの時代でも、学校で子供同士のトラブルはある。私とて、小学校、中学校といじめで悩んでいたことがある。しかし、小学校のころは、優しく包んでくれる父親がいたし、中学時代は、親しい友人たちが支えてくれた。

 この子は、きっと淋しいのだろう。家庭にぬくもりがないのかもしれない。問題生徒、児童の問題の根源は100%家庭である、と断言してもいい。99%ではなく、絶対である。それは、片親だとか、貧しいとか、という問題ではない。どんなに貧しくても、片親であろうとも、または再婚の連れ子であろうとも、家庭が笑い声に包まれていれば、家族がお互いを認め合い、信頼していれば、問題がおこったとしても最小限で防げる。

 学校も教育委員会も残念なことに、問題生徒、児童対応のプロではない。過去の対症事例に基づき、試行錯誤、暗中模索をしているのが現状であろう。学校は、正常な授業運営よりも、問題対応にその多くのマンパワーを費やしている。だからこそ、問題解決の専門家集団を創設せよ、と提案しているのだ。

 例えば、警察の少年担当者、少年院の矯正教官OBなど、問題生徒、児童対応の専門家を雇用して、専門チームを作り、既設の指導室指導主事にアドバイスをして、問題解決を図る、という仕組みだ。

 現在の仕組みは、問題は学校で処理し、その発生と経過を教育委員会に報告する。問題の程度に応じて指導主事(元教員)が現場に行き、学校と協議する、というものだ。これでは、教育委員会は「いい訳」づくりに行動している、と言われてもやむを得まい。

 今、安倍総理のもと、教育再生が検討されている。教育委員会も、その有り様、存在が問われている。学校教員の出世のゴールとならないよう、抜本的改革が必要だと思う。


12月24日に自殺する、と蒲田郵便局管内から予告した君へ!

奇麗事を言うつもりはない。私もいじめらていたことがあるから、気持ちはよくわかる。なぜ、生きていなけりゃいけないんだ、そう思ったこともある。でも、結局、50歳まで生きてきて、やっぱり人生は「楽しい」と思ったよ。つい数年前にも、会社を倒産させて、辛い時期があった。でも、辛さの後には、楽しみも必ずあるものだ。来年2月には、孫が出来るんだ。新しい命の誕生だ。君が生まれた時、ご両親は、とても喜んだことだろう。死んでも何も変わらない。それよりも、生きていること、将来起こりうる楽しいこと、そのほうが余程多いと思うよ。万一、君がこれを見てくれる偶然を期待している。匿名でいい。メールでも電話でも手紙でもいい。連絡をくれないだろうか。私で、いやなら、下記の相談電話のどれでもいい。連絡をしてみてくれ。
神様は、君に解決できない難問は絶対に与えていないはずだから。待ってます。

いぬぶし:電話03-3744-0111(無音なら留守電)
     mail@inubushi.cc

法務省 子ども人権110番 0570-070-110
東京弁護士会 子どもの人権110番 03-3503-0110
警視庁ヤングテレホンコーナー 03-3580-4970


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