いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2006年10月12日(木) どっぷり甘い!地方公務員社会@教育費

 昨日は、決算特別委員会の款別(勘定科目別)審査最終日である。「審査」と言っても、お役人に質問をして言質を取るだけで、その結果、決算の数字が変わることなどない。お役人の「区民の代表たる区議会のご認定を頂いた」という、言い訳と、議員の「このように区当局を追及した」という支援者向け大活劇の会、と言ったら言いすぎだろうか。大体、今年3月の決算を10月に審査するというのは、どうなんだろうか。

 さて、昨日の劇場での私の出番は、6分。教育費で提案を行った。以下、その要旨である。

先日久しぶりに、区立学校教職員の出勤簿を開示請求した。平成12年には、夏休みのほとんどを「自宅研修」と称して登校しない教員が目立ったが、今回は、書類上は「自宅研修」は、皆無となった。これは評価したい。
民間では、人件費を固定費から、いかに変動費にかえるかが、会社の存亡を左右する。公務職場でも、暇な職場から、忙しい職場へのシフトをすべきである。

大田区立の保育園56園では、毎月平均416名の臨時職員(アルバイト)を雇用している。ところが、7月、8月の2ケ月間は、夏季臨時職員として、これとは別に91名を採用している。これは、正規の保育職員が夏季休暇を取得しやすくするためだと思われる。

一方、区内の職場には、この時期(夏季)に、お客さんがいなくなる箇所がある。それは学校だ。区立小中学校には、公務員たる給食調理員が140名、学童養護員(通称、緑のおばさん)が35名在籍している。この方々は、夏季休業中は「研修」などをされているようだが、保育現場に「研修」名目で派遣できないか。また、小学校の教員を同様に、保育園に派遣できないか。

そもそも、いずれの職も、普段から子ども達と接触している「プロ」なので、短期のアルバイトより、余程保育園には適しているだろう。また、近隣小学校の調理員、学童養護員、教員が保育園と交流することにより、小学校入学時の不安も解消されるだろう。また、人は「暇」ほど苦痛なことはない。そして、誰かに必要とされる、という思いこそ、人の生きるミッションである。とすれば、夏季休業中の保育現場への派遣研修は、これらの職にある人々の生き甲斐すら想像する。

「出来ない理由」を羅列するのではなく、前向きに考えよ。民間で出来ることが、なぜ区役所ではできないのか。

 私は、決して、給食調理や学童養護の職にある人々をいじめるつもりはない。彼女たちは、法令に従った給与をもらい職務を遂行しているだけだ。ただ、年収800万円を超える給与を支給すべき仕事量なのかを検証する必要がある。皿が重いから、3枚出すべき給食の皿を2枚にする等の愚行は、到底、納税者の理解を得ることはできない。

 ちなみに、教育委員会の答弁の要旨は以下のような「出来ない理由」だった。

給食調理員や学童、教員などの保育園への派遣は、現行制度では不可能である。ただ、学童養護員については、その職務に支障のない範囲で、用務主事の職務の補助をさせるように改善した。

 嗚呼、どっぷり「甘い」厚遇地方公務員社会!!!!!!


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