2006年08月12日(土) |
これでいいのか?3つの市議会 |
地方制度調査会の中で、地方議会の改革が議論された。また、マスコミなどでも「はたして、地方議会は必要なのか?」との論調がよく見られる。議員である私自身「区長やお役人の追認機関、諮問機関」以上の存在感を示せない、区議会のあり方には、自虐的自問自答の悶々とした日々をおくっている。
よく言われるのが、二元代表制でありながら「強い首長」と「弱い議会」という構図である。その典型が「議会招集権」であろう。なんと、議会をその長たる議長は招集できないのだ。では、どうするか。議員の1/4以上が、首長に対し、臨時会の招集を請求しはじめて、首長は招集しなければならないことになっている。(地方自治法)
与党会派を3/4以上にしておけば、そのような「リスク」は起こりえないから、議会対策は万全である。大田区は、定数50名、現員48名なので、1/4は、12名である。明確な野党は共産党と緑の党で9名。是々非々で、賛否を表明している私と、生活者ネット計3名。合計12名で、かろうじて招集請求権が発生する。
さて、このような法規制の状況で、臨時会の開催を請求した市議会が2つある。ひとつは、市長が、横浜市港北区長(23区の区長とは違い、市の部長級職員)だったことから、市幹部あてに政治資金パーテイの参加依頼のメールを流した町田市である。市長の「長女と元市幹部への責任転嫁」は見苦しかったが、結局、罰金の略式命令。公民権停止はなかったので、失職もしない。
これに怒った、野党である、民主党・社民ネット10名と共産党5名、合計15名が100条委員会(地方自治法に定められた調査委員会)の設置を求めて、臨時会の開催を請求し、8月18日に開催される。(定数36名)
次は、流れるプール事件の埼玉県ふじみ野市議会。やはり100条委員会設置を、唯一の野党共産党11名が請求した。(合併特例で定数44名!)
いずれも、与党会派は調査委員会設置に反対しているらしい。いくら与党と言え、問題があれば明らかにするのが議員の務めではないだろうか。首長や行政の行為につき「疑義」を表明出来ない、また調査もしない議会であれば、二元代表制の議会などやめて、住民選出の諮問会議にでもしてしまえばいい。
最後に、のんびりされているのが、財政再建団体となった北海道夕張市議会。公費でゴルフの賞品を買ったり、市長の放漫経営を追認していた「当事者意識」が欠落している。第二回定例会の一般質問を見ても、財政破綻についての質問や、議会の責任についての質問は皆無!りっぱ!やるな〜
ちなみに、夕張市の行政職総員210名中係長以上が109名(さらに、その内課長42名部長10名!!)という、なんともあきれる組織である。全職員の平均給与は、6,187,000円。破綻した結果基本給5%下げ、管理職は賞与の管理職加算を5%カットされただけ。こんな予算否決してしまえ!
嗚呼!!痴呆議会、おっと、単純な変換ミスでした。地方議会!!
|