いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2006年01月28日(土) いぬぶし親ばか第二弾

 先日、長男が「陸曹候補生」に合格した、と親ばか日記を書いた。その長男が久しぶりに今日帰宅した。自衛隊の駐屯地内に居住を義務付けられており、陸士長(兵隊さんの最上位)になっても、泊りがけ(特別外出)はダメ。月1〜2回の週末は、残留(休みだが有事に備え部隊内で待機)や、警衛(門番)の勤務がある。従って、近くの駐屯地にいるのだが、久しぶりになってしまう。

 お祝いの夕食を食べながら、本人から最近の生活やら、将来について話を聞く。曰く、陸曹教育隊の成績によって、その後が決まるので、そこではなんとしても頑張る。高校時代、進路について悩んでいたフニャフニャした彼は、もはやいなかった。

 陸曹になるための教育が終わったら、夜間大学にも進学したいとの希望も聞いた。嬉しいかぎりだ。そこで、私が、大学を出たら「部外幹部候補生」を受験すればいい、と余計なチャチャを入れた。

 自衛隊で幹部になるためには、防衛大学校を卒業するコース、一般大学を卒業後、幹部候補生になるコース(部外幹部)、曹から幹部候補生になるコース(部内幹部候補生)、そして、自衛官でありながら、大学卒業程度の資格として、部外の大卒とともに受験するコース(通称:部内部外)などがある。

 昇任は、本人の努力や、幹部になった後、指揮幕僚課程(CS又はCGSと呼ばれる)に合格するかどうかで変わるが、一般的に部内幹部の昇任は厳しい。そこで、息子には部内部外の道を勧めたのだ。

 彼からは、意外な、そして、感動的な返事が返ってきた。
部外幹部では、お世話になった部隊に恩返しが出来ない、というのだ。部内幹部は、今までの職種である通信科を継続し、3尉(少尉)に任官しても、今までいた部隊に戻ってくる。(←いずれも、航空自衛隊では、そうではないが‥陸はそうらしい)部外は、まったく違う職種になり、部隊も変わる。それでは、今までいた部隊に申し訳ない、ということらしい。

 おおっ!よくぞ言った!昨今「公」より「私」が重視されている風潮がある中、育ててくれた部隊に恩返しをする、という感覚は、息子ながらあっぱれである。

 でもさ、今まで育ててやった恩に、オヤジの誕生日祝い(昨年12月)ぐらい、よこせよ!


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