2006年01月24日(火) |
区役所の勘違い費用削減策2件 |
お役人それも、それなりの幹部級と話していても「ああ、この人、役所しか知らないんだ」と、哀れになることがある。それは、民間では「おかしい」ことが、お役所では「正しい事」になり、それがおかしいと彼らが思えない場合だ。
多くのお役人、そして幹部が「正しい」と思って行っている、大田区役所の費用削減策で、民間常識では「おかしい」ことを2点あげてみよう。
その1:区役所職員の名刺は刷りません。名刺を求めれれたら「作っていない」と言いなさい。
お役所といえども、様々な場面で名刺を必要とするだろう。ところが、経費節減と虚礼廃止だとかで、区役所職員の大多数は名刺を公費で刷ってもらえない。結果、めいめい私費(自分のお金)で、勝手な様式で名刺を作っているのだ。清掃事務所などは、裏紙に刷っている有様である。
わかりやすく言えば、公務で使う封筒を、各人が勝手に私費で印刷しているようなものだ。その分、「様々な手当」で、支払うから勘弁しろや、ということだろうか。
はたして、区民への接遇、たかが名刺されど、名刺。同じ様式のものを、各部署に設置してあるパソコンで、公費で刷るぐらいのことがなぜ出来ないのだろうか。さらには、区民の求めには「持っていません」と答えることもどうだろうか。ちなみに、区長や助役の名刺は公費で印刷されている。
その2.使用済みのコピー用紙には、「裏紙活用につき、この面無効」と、印刷して使用しなさい。
議会事務局でも、各職場でも、大量のコピー使用済み用紙が出る。この裏紙を活用するのは、啓発行為としてはいいことだと思うが、はたして、わざわざ印刷をもう一度するのはどうだろう。
印刷に要する、インク代、マスター(原紙)代は、一枚概ね2円程度である。それに、印刷機の電気代それにともなうCO2排出、印刷機の償却、印刷する職員の人件費等を考えると、新品の紙一枚1円弱に比べ、費用削減効果は、まったくない、と断言できる。
環境への負荷も、逆に多くなるのではないか。であれば、単純に紙のリサイクルに出したほうがよいだろう。この発想は、お役所には通じない。
今日も、区役所内では、「私製名刺」が手渡され、せっせと「裏紙無効」の印刷が行われている。
もし、おかしい!と思わなかったら、あなたも公務員さんでしょ!
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