2006年01月12日(木) |
首長は裸の王様?@栃木県某市役所 |
地方公共団体の首長(知事、区市町村長)は、大統領に近い。以前、小沢一郎自由党党首(当時)から「まったく、地方に出張して県知事と同行すると、代議士なんかまったく相手にしてもらえない。知事は大統領閣下だ。」と直接うかがったことがある。まったくそのとおりだと思う。だから逆に、首長が前職の後継でない方に変わると、その自治体は大幅に路線が変わる。
さて、その大統領の行政手腕が優れていればいる程「裸の王様」にさせられる可能性が高いと思っている。大統領の逆鱗に触れたら大変と、大統領(首長)の顔色をうかがいながら業務を行う幹部が増える。
さらには、首長の好きなこと、ご機嫌を取るような行動が職員に増える。もっと進むと、「悪い情報」を入れない、という段階もある。こうなると行政運営は硬直化し、役所内から反発分子が多数出始める。という例は、全国にいくらもある話である。
今回、栃木県某市役所の職員がおこした「市民、NGOイジメ」は、正に有能な市長故の仕業のようだ。ここの市長さんの略歴はこちらを
いかにも切れそうな官僚出身首長に、市役所職員は畏敬の念で出迎えたことだろう。
さて、事件の概要はこうだ。 NGOが、ヨルダンの砂漠という催しを地元のデパートを会場にして企画した。そして、このNGOの担当者が、得意のアラビア語で、駐日ヨルダン大使を招待したのだ。さらに、市長に直接「来賓」として出席を依頼した。
すると、市民生活課の職員が「大使を絶賛する」市長挨拶の原稿と作ったが、そこには、NGOの活動についての評価が一切ない「大使へのおべんちゃら」だった。そこで、訂正を市職員に要請したが、全国統一お役人行動指針「出来ない理由」のオンパレード。
それでも、NGOの担当者は噛み付いて「当日、市長に言う」と訴えると、この職員さん、ポロっとホンネを。「市長はどうせ、原稿読むだけですから‥」 いいね!お役人の鏡だ!
これで終わっては、お役所がなめれれる。市役所内連携市民イジメが始まった。すでに、開催準備の終わったNGOのデパート内ブースを撤去させて「子どもの選挙啓発ポスター展」を始めたのだ。周辺には、いくらでも展示スペースがあるのにである。曰く「市長が来れれるのなら、是非見ていただきたい」素晴らしい見識!主客顛倒!褒めるべき木っ端役人根性である。
そこで、この市のHPから「市長へのメール」に以下のように送信して見た。ステキな広報担当の書いたご返事を心待ちにしているのだが‥
市長や首長は、優秀であればあるほど時として「裸の王様」になる可能性があります。今回のケースもそのようです。
さらには、選挙管理委員会が「市長が来るのなら」という理由で、NGOのブースをどけさせて、子どもの選挙啓発ポスターを掲示したそうです。
なかなかリッパな職員さんが貴市にはいらっしゃる、と感動いたしました。
このメールは、後日ご自宅にお送りしておきますが、メールが広報や秘書室で止まっていたら、褒めてあげてください。
公務員の鏡です!
本件当事者の怒りのブログ
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