いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2005年12月07日(水) はつらつとしていた大田区職員@中小企業庁

 環境や役職が人を作る、とはいい古された言葉だが、まったくその通りだと思う。古巣自衛隊は、階級が即役職なのでわかりやすい。陸・海・空(曹下士官)は、やはりそれなりの風格や顔つきだし、幹部は、その階級に応じた顔をしている。ウダツがあがらず、暗い貧相な男が高級幹部だった、などということはない。

 さて、今日は、地域活性化等調査特別委員会の視察で、霞ヶ関にある中小企業庁を訊ねた。我々のバスを入り口で出迎えた職員は、どこかで会ったような気がした。すると、同僚の議員が「大田区職員のAさんだ」と教えてくれた。エッ!Aさん?区役所で働いていたときと、まったく違うではないか。

 彼は、大田区から派遣で、中小企業庁の技術課で勤務している。大田区においても、産業経済畑や、企画財政の経験が長く、優秀であるので抜擢されたのだ。が、それでも、今日の彼のはつらつさは、区庁舎での彼とは別人である。思い込みかもしれないが、自信にあふれ、衣服などもシャレているように見えた。

 中小企業庁という、我が国産業の根幹を担う官庁での経験は、きっと彼に大きな自信と活力を与えたのだろう。多くのキャリア官僚、他県からの出向者との中で、きっと葛藤もあったろう。残りの任期、よい人脈と経験を積み、大田区に凱旋して欲しいものだ。

 さて、これまた、元気で利発そうな課長さんの、中小企業庁の説明には、そのテンポのよさと、内容の多さに圧倒されてしまった。この課長さんは、とりわけ優秀なのだろうが、国の役所の人材の厚さには恐れ入った。

 特に印象に残った説明を以下に記す。

中小企業の納税額3兆円⇒国の中小企業予算140億円
農業者の納税額数百億円⇒国の農業予算3兆円

政策の転換
すべてを救うのではなく、意欲ある企業を伸ばそう。
かわいそうだから、なんとかしよう、ではなく、中小企業が鍵を握っている。
政策官庁への転換。
ただし、日常的にしんどい所をどいうするかが、問題だ。

 2時間の説明時間一杯に説明していただいてたが、率直な感想は、北朝鮮の援助物資のようだ、と思った。つまり、川上である中小企業庁には、メニューがいくつもあり、それなりの予算も組まれているが、川下の都道府県をとおり、区市町村に降りてきたときには、はたして、この「熱き思い」は伝わらない。


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