いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2005年11月21日(月) 判決前は推定無罪いえ罪人です@警察留置所

 ある後輩と、先月から連絡が取れなくなった。携帯もつながらない。会社に電話すると、社員(彼は経営者)が「入院をした」というが、入院先などわからない、という。どうしたのだろう、重病なおだろうか、と散々心配をしたら、彼女から電話があった。それによると「逮捕され檻のなか」だというのだ。

 彼は、建築関係の会社を経営しているが、どうやら資金繰りが悪く、高収益の事業としてビデオレンタルの店を二店開業していたのだ。そして、そこで「如何わしい」商品をレンタルして、猥褻物なんとやら罪で先月27日に逮捕されたとのこと。

 それから、20日。最初の拘留期限が10日間。延長が10日。合計20日すれば、だいたい檻から出れる、と思っていたら出てこない。どうやら「書類送検」ではなく「身柄送検」らしい。初犯で、暴力団などの関係もない彼がなんで出れないのか、よくわからないが、兎に角、まだ檻の中である。

 そして、晴れて本日から「面会」が許されるのだという。午前に15分、午後に15分。一回に3人までという規則だ。そこで、午前の部(?)で、彼の会社の社員さんと共に、千葉県内の警察の留置場に出かけた。

 午前中は11時までにエントリ−しないとダメだということで、渋滞にいらいらしながら受け付けたのが5分前。獄中で人生を再考してもらおうと、それらしい書物を蔵書から2冊差し入れた。差し入れも大変だ。表紙カバーは取られ、各ページには書き込みがないか、何か隠していないか。さらには、ページの間に入れる紐は切られてしまう。(多分、自殺防止)

 散々待たせられた挙句、通された部屋は、正にドラマに出てくるあれであった。立会いの警察官が、なにやらメモをとっている。確か、判決が出るまで、被疑者であれ、被告であれ「推定無罪」だったと、大昔勉強した記憶がある。

 しかし、少なくとも、ここ(留置場)での彼の扱いは「人権」もない、罪人であった。公職選挙法という、恣意的に、運用でいくらでも捕まえられる法の監視下にいる者として、他人事ではない檻のなかを暫しみた。

 法網を犯して得た金銭は、その人の身につかぬばかりか、その人を不幸にする。丸山敏雄先生が著書で述べている。彼の早期保釈と、正道での復活を願う。


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