2005年03月01日(火) |
区立野辺山学園職員は冬は閉鎖なのに寒冷地手当支給 |
今日も第1回定例会である。毎回「世間の常識」では考えられないような笑い話が、お役所にはある。今回の一番の笑い話は「職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」である。
これは、寒冷地に居住する職員に支給している「寒冷地手当」を5ケ月間一括支給から、月毎に支給し、また、支給額を減額する、というものだ。そもそも、大田区に寒冷地はあるのか、と思って調べると、長野県野辺山にある、校外施設があった。夏やら春に林間学校などで使う、あれである。
まあ、確かに寒いだろうな。しかし、この施設、冬は寒いし、雪が多いので、使用させてくれないのだ。つまり「お客さん」はいないのだ。ところが、手当だ。
大田区の職員には「当分の間(条例の文言)」、給与の12%が上乗せされ、調整手当として支給されている。これは、国家公務員でも同様で、首都圏など物価の高い地域に住む職員に支給されるものだ。ちなみに、野辺山に国家公務員が勤務すると、調整手当は支給されない。ところが、大田区職員には支給される。
そのうえ、寒冷地手当は、なんとしてもおかしい。物価が高い首都圏と同じ12%上乗せしてもらって、さらに寒冷地?もらえるものは、なんでも来いである。冬の間、閉めてしまうのなら、大田区に戻って仕事をすればいいではないか、と考えるのが民間だが、お役所は違う。「万が一の事態に備えて」職員は、一人野辺山にいる。いや、正しくない。野辺山の人を雇用した、というのが正しいかもしれない。
同じことが、伊豆高原学園にも言える。ここには、11名の区正規職員がいるが、大田区から「異動」して勤務している職員は2名。残りは、現地で採用した人々だ。だから、年間110日間しか利用しない施設だが、給食調理員が9名も在籍することになる。民間であれば、必要なときにパートを雇用するだろう。
また、民間であれば「現地業務は民間委託するから、大田区へ来て働きなさい」とするが「現地で採用した者は大田区には呼べない」らしく、定年になるのを待つことになる。そして、高額な退職金。すべて税金である。
嗚呼、公務員さま!
(条例改正案) 現在 扶養家族が3人以上 月36,040円 扶養家族が1〜2人 月30,600円 扶養家族のない職員 月18,780円 改正後 扶養家族のある職員 月17,800円 扶養家族のない職員 月10,200円
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