2004年09月22日(水) |
区立幼稚園廃園条例、教育委員会で可決 |
昨日開催の、大田区教育委員会において、区立幼稚園廃園条例と、幼児教育センター設置条例の案文が可決され、議案として区議会に送付されることとなった。これは、現在9園ある区立幼稚園を平成21年度から廃止し、幼児教育センターを設置する、という条例である。
現在区立幼稚園に通う園児は585人、私立は8650人、保育園が4881人(いずれも3歳児以上のみカウント)。幼稚園に通う園児の1割に満たない家庭のいに税金が使われていいのか、という疑問が争点である。
ちなみに区立幼稚園にかかる区の公金は一人約68万円、私立は14万円。同じ区民の子供でありながら、50万の差がでる。さらに、公務員たる幼稚園教諭は年収800万を超える。これは、改善すべきで、私は廃止に賛成である。
しかし、以前の日記にも書いたが、区長部局提案=賛成、という議会の構図は変えなければいけないと思っている。事前の大会派への根回しで意思決定がされてきた図式は、区民には理解できないだろうし、区役所10階(区議会)の論理でしかない。開かれた場(委員会)などでの議論、質疑を通じ、お役人、議員、区民が共通の認識、情報を持ち、より良い施策を作り上げていくことが、本来の議会制民主主義の仕組みであるはずだ。
ところが、議会での面倒(?)な質疑を嫌うお役人は、事前に根回しをして、スムーズな議会運営を目指してきたのは、国会から村議会まで同様だろう。いわゆる55年体制の、『国対政治』型議会運営である。
さて、この条例案も、議会に送付されれば、間違いなく可決されるだろう。それは、自民18名、公明12名合計30名の議員が、明確に賛成を表明しているからだ。
現在のところ、明確な反対は、共産党8名、緑の党1名のみで、ネット、民自未は、会派内での調整中。
どうか、幼稚園問題が『政局』ではなく、真に良い幼児教育のために議論されることを願ってやまない。
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