2004年08月16日(月) |
お役所ですから「最後のお別れ」は、出来ません@臨海斎場 |
先週末、我が前後援会長が急逝された。長くかばん店を営み、業態変更で焼肉屋を経営されている。また、地元の商店街振興組合の理事長も務められていた。前々回、平成11年の選挙の際、後援会長をお引き受け頂き、随分とご心配もおかけした。
もはや時効だろうが、選挙前に地元自民党有力者のもとに連れていかれ「犬伏を自民公認で立候補させてください」と、頭を下げてくださった。一晩考えて、このありがたい申し出をお断りしたのが、つい昨日のように思い出される。
先週の金、土曜日には、地元商店街名物「阿波踊り」の主催者として挨拶をされていた姿がウソのようだ。その大イベントの成功を見届けて5日後、心不全で帰らぬ人となった。
昨晩の、お通夜には、そのお人柄から各界から多数の弔問客があり、区長からの感謝状も贈呈された。今日の告別式にも参列したかったのだが、議会の争点が出されるであろう、こども文教委員会が開かれるので欠席した。長引く委員会傍聴(私は委員ではない)を中座して、火葬場である「臨海斎場」に直行した。
この斎場は、大田区をはじめ、目黒、品川、渋谷、世田谷の5区が共同で建設した公営斎場である。建設工事を当時の大田区議会議長の関係会社が受注する、という事前談合情報やら、火葬炉メーカーの談合情報などが飛び交った施設だが、よそに自慢できるものだと思う。
斎場では、すでに故人は荼毘に付されていたが、参列者から「最後のお別れ」が出来なかった、とのクレームを受けた。霊柩車で到着し火葬炉の中に入る前に、お棺の窓を開ける、あれである。
不思議に思って、斎場組合(5区で組合を作っている)の事務局に確認をした。すると、どこぞの区役所から出向であろう若い職員が「公営斎場として、お別れはご遠慮いただいている」という。理由を問うと、時間的な問題だ、と答える。しかし、火葬時間1時間20分、使用時間2時間であれば、5分くらいの「お別れ」の時間が取れない訳はない。お役所得意の、自分勝手だ。
あなたにとっては、火葬は「業務」だろうが、葬家にとっては、最大の儀式なんだ、少しでも遺族の気持ちになってあげなさい。もし、あなたの、お父さんを火葬にするとしたら、「お別れ」したいだろう。住民票を交付する仕事とは違うんだヨ。そ、この若い職員さんを諭したが、彼のせいではない。
夏休みを取っている、事務局長さん(大田区職員)が、明日出勤するというので、その返事が楽しみだ。
ちなみに、周辺にいた葬祭業者さんからは「センセイの力で、出来るようにしてください」と懇願された。これが、フツーの葬儀の感覚だろう。
ともあれ最後まで「区政の気づき」を下さった、前後援会長のご冥福を祈る。
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