2004年05月06日(木) |
首をかしげた?『平和祈念コンサート』収支報告 |
今日は、新会派『民主・自由・平和』のクラブ会(会派の打ち合わせ会)だ。運営方針、運営費、代表質問、年間行事など、細部にわたり所属議員7名の意思の確認を行った。
特に、運営方針やら、代表質問については真剣な議論が行われ、質問は会派を代表する質問なので、質問者一人で書くのではなく、全員で意見をのべ、文章を校正し推敲しよう、ということになった。さらには、今回の質問者のクセである『妖しい視線』も、治せ!ということになった。会派の代表質問とは、かくあるべし、と本日の会議は大成功だったと思う。
さて、会合は、会派の意思疎通という点で大成功だったが、この中で、たまげた報告もあった。それは、昨年8月15日に、区議会議員全員が実行委員になって行った『対人地雷廃絶支援 平和祈念コンサート』の収支報告である。まずは、その報告書を見ていただきたい。
収入 チケット 4,735,000 広告 3,860,000 協賛 1,110,000 会場カンパ 291,547 CD販売 118,000 支出 印刷代 665,070 チケット 23,815 出演料 4,305,420 ユニフィル 事務経費 81,493 封筒、ゴム印、切手 謝礼 250,000 会合費 96,907 アスター他 NPO寄付 1,000,000 JAHDS支援金 当日カンパ 291,547 JAHDS支援金 反省会 382,569 弘城飯店 CD制作 912,240 CD送料 12,180 現地視察交通費768,000 @96,000 X 8名 現地意見交換会 95,660 地雷反省会 100,177 弘城飯店 フイルム代 4,163 会合費 40,000 弘城飯店 残高 1,085,306
合計 10,114,547
このコンサートは、すでに退職したある議員の提案で、平成13年から、大田区内に本部のあるNPO人道目的のための地雷除去支援の会(JAHDS)を支援するために、区議会議員全員が実行委員となって始めたものだ。NPO支援は、いいことだと思うが、議員一人あたりのチケット販売ノルマがあって、私を含めて、ノルマ未達の議員には苦行でもある。
さて、そこで収支報告を見ていただきたい。飲食費が支出(残金を除いた額)の6.8%。本来の趣旨からしてどうかと思うCD制作に10.2%。さらには、区議会議員有志を募って『自費負担』20万円でタイ現地視察に出かけた、と聞いていたが、この交通費として議員一人あたり96,000円を現地で支給。その現地意見交換会に95,660円。これが支出の9.5%にのぼり、これらの合計額は、26.6%。NPO支援は、1,291,547円で、支出の14.3%に留まっている。
ちなみに、96,000円を貰った8人の議員のうち、日本共産党の2名は、同額を議長室にある『地雷募金箱』に寄付した。気持ちはわかるが、公職選挙法に抵触する可能性がある。
NPO支援という目的であれば、CDはいらない。飲食代のうち、実行委員分(区議会議員)は、参加議員の実費負担。現地視察費用は、全額参加者負担とすべきで、余剰金は寄付にまわすか、翌年度のコンサートチケット代を安くするのが本来ではないだろうか。
さらには、今日の会合まで、わが会派7名の議員のうち、この支出内容を6名が知らなかった。ちなみに、一人会派の議員1名、他会派の議員1名にも確認したが、誰一人として知らず、この支出には驚いていた。いずれの議員も『実行委員』である。
この企画には多くの人々、企業、団体の協力があり、そして、中枢になって運営している『実行委員中の実行委員』の議員諸兄の努力で成り立ていることは、敬意に値することだと思う。だからこそ、一円たりとも本来の趣旨以外には、支出して頂きたくないのだ。
勿論、次回の議会幹事長会では、異議を述べるよう、6名全員が、わが幹事長に要求したのは、言うまでもない。
さて、この収支、読者諸氏はどう思われるだろうか。
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