いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2003年12月20日(土) 遅ればせながら、大田区も路上喫煙防止へ

 千代田区が、23区に先駆けて「路上喫煙罰則条例」を制定し、全国に罰則制定の動きが広まった。近隣では、港区、品川区が制定し、大田区だけが京浜東北線沿線では唯一実施していない区となった。

 その間、区議会には罰則をもって禁止せよ、との区内清掃ボランテイア団体からの陳情が出され、私の所属する都市整備委員会で審議されたことは、随分前に書いた。この陳情の審査にあたって、区側は「出来ない理由」のオンパレードに終始した。主な出来ない理由は以下のとおりである。


 役人:罰金(正確には過料)を徴収しても効果が出るかどうか?
 私 :千代田区では、相当の効果が出ている。
 役人:パトロールする人件費だけで相当な額だと聞いている。
 私 :ヒマそうな職員が一杯いるじゃないか。
 役人:路上喫煙だけが仕事じゃない。
 私 :とにかく、効果の程も試さなければわからない。
 役人:過料を払った人と、払わない人の不公平をどうするか。研究すべき    課題は多い。
    以下、延々と出来ない理由。

 結果、この陳情は、本年3月に採択された。そこからが、また大変な「お役所仕事」が待っている。大田区環境美化審議会という、有識者による審議会に調査・審議を依頼するのであるが、この依頼日が、陳情採択から半年後の9月。そして、ついに、「路上喫煙禁止等」について(答申)が、12月11日に出された。実に議会採択から9ケ月を要した結論(要旨)は次の通り。

 今、ただちに罰則を科するという発想は好ましいものではない。大田区はキャンペーンなどによりポイ捨て禁止をPRしてきたが今後も、従前に増して効果的なPR手段を工夫・実施すべき。
答申の全文はこちら

 と、大田区が今まで、いかに一生懸命取り組んできたか、また、ポイ捨て
に至る社会的背景を述べ、最後には「過料の規定を設けることも時代の要請といえる。」と、採択された陳情の趣旨につき、渋々いや、もとえ!理解を示していただいている。半年かかって、半年前の議会常任委員会の議論を追認しただけの審議会であった。まあ、素人の議員の審査では危なっかしい。有識者のお墨付きを貰わねば、と思ったかどうか‥
 当然のごとく、この答申書は、審議会事務局を兼務する、区役所環境保全課が書いたものだろうから、お役人の意志がどうしても随所に反映される。

 過程はどうあれ、やっと、蒲田、大森駅前の路上喫煙に罰則をもって取り締まる条例が出来そうだ。万一、効果がなくても、議会のせいにも出来るし、審議会のエライ先生方のお墨付きもあるのだから、所管部課の責任ではない。どうか安心して条例の案文を作成されたい。なるべく急いでネ!


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