いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2003年12月18日(木) 日本郵政公社にみる、お役人気質

 今年の4月より、郵便局が「日本郵政公社」になった。確かに、窓口に対応は「郵政事務官」だった当時より格段に良くなった。これは、電電公社をNTTに民営化した時に、辛い過去が影響しているのだろう。NTTは民営化されても、その基本にある「親方日の丸」体質は堅持しつづけ、純粋な民間電話会社との競争に、固定電話では大幅に遅れを取ってしまった。私も、反NTT派で、固定電話の番号付与権が、第二電電各社にあったら、絶対にNTTだけとは取引したくないと思っている。

 電話局の対応の前近代的なこと、116センターの間違いの多さ、OCNのいい加減さ、例示したらきりがない。NTTグループで、ただひとつまともなのは、「公社時代」に存在しなかった、携帯電話のドコモだけ、といっても過言ではない。

 さて、そこで郵政公社だ。役人のなかでは、比較的、民間に近かったこtもあって、まだ「まし」な役所ではあった。しかし、まだまだ、ヤマト運輸でも完全に信書に進出してきたら、ひとたまりもないだろう。

 今日は、娘のオーストラリアのペンフレンドへの、クリスマスカードを頼まれて、時間外窓口に出しに出かけた。世の中のサービス業が、ほとんど24時間対応になっているのに、郵便局は平日7時を過ぎると、「時間外」である。そういえば、NTTにいたっては、土日、祝日休み、平日は4時閉店と、これまた、一層の「お役所仕事」を、いまだに固守されているのは、ある意味見上げたものである。

 さて、クリスマスカードを速達(EXPRESS)にして、料金を払う。あ、そうそう、記念切手にしてね、と頼むが、遅し!一人しかいない局員は、370円分の郵便計量器の用紙を貼っちまった。「仕事」としては、彼は何一つ落ち度はない。正しい。しかし、だ。民間企業になる郵政公社の職員としては、もう一工夫欲しかった。あっクリスマスカードだな、「記念切手を、貼っておきましょうね」と。

 郵便局のフランチャイズチェーンたる、特定郵便局(配達をしない小さな局)は、FCの経営者たる「局長さん」の人柄が、局員にも反映されており、どこの局もあったかい。もちろん、「記念切手を貼る」ことぐらい、当たり前にやってくれる。

 郵政公社民営化の成功の鍵は、特定郵便局にあるのでは。本局も、FC化して、局長同士で競え合わせれば変わるのではないだろうか。名刺から、郵政事務官の肩書きを消しただけでは、「心」までは変わらない。


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