いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2003年09月07日(日) 台湾徒然旅行記

 昨晩は、台湾の高級ホテルにおいて、李前総統主催の歓迎会に参加した。(滞在したホテルはビジネスホテル)この席で、拓殖大學元総長、アパグループ代表夫妻、佐藤元空将補などの、お歴々の方々と知己を得た。特に、アパグループ元谷代表の国家観、教育論、経営に対する考えには感動した。旅には、本来の目的とは別に、新しい出会い、という「お土産」がつきものだ。

 地方議員以外は、上述したような各界での著名人が多く参加していたのだが、この方たちが、正名運動の名のもと、我々一般参加者と共に、ツアーに参加し、粛々と行動されていたことは敬意にすら値する。
「実るほど、首を垂れる稲穂かな」

 昨晩は、ホテルに戻ると、パトカーやら警官やらが大勢いて騒然としていた。どうやら、中国本土の命を受けた輩が「日本の民間人や議員が、観光目的の入国許可でデモに参加するのは内政干渉だ!」と、文句を言いに来たらしい。まあ、どこの国にも、この手のグループは存在するようだ。相手にしても「哲学」から始めなければいけないので、無視して、インターネットカフェに出かけた。

 今日は、呂秀蓮副総統に面談した。彼女は、25年前に台湾独立を訴え、当時の政権に逮捕され、拷問のすえ12年間投獄されていたそうだ。昨日の集会に参加予定であったが突如取り消された。その事情をご本人は以下のように述べた。

 「私ほど、今回の集会やデモに参加できなかったことを悔やんでいる人間はいない。是非とも、出席したかった。しかし、副総統という立場上、私が出席すると、問題があり、どうしても参加できなかった。残念だが、急遽欠席した。」


 今日の台湾各紙は、全面を使って昨日の「正名運動集会」の様子を報道していた。(別刷特集を組んだ新聞もあった)我々、日本団の写真も掲載されており、隣国での、このような凄まじい「出来事」を、わが国では、どのように扱っているのか、と帰国便の機内で新聞を開いた。読売は、ほとんど扱いなし。産経が小さな写真入りで紹介。いずれも、あの国の凄い盛り上がりの1万分の一をも伝えていない。きっと、靖国反対やら、日の丸を燃やした、などという現地では、ほとんど報道もされないような事だと、日本のメデイアは飛びついて、大見出しで報道するんだろう。報道の恐ろしさを感じた。

 土産物屋めぐりもせずにすんだ、初めての台湾行だったが、多くの見知らぬ台湾人の握手と声援に、何故、未だににこの国と国交がないのか、まったく不思議に思った。


 《当初の日誌に、一部、伝聞によるもの、私の想像を交えた記載があったため、訂正、一部削除いたしました。関係者に、ご不快な思いをさせたことをお詫び申し上げます。》

 


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