いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2003年09月03日(水) 陳情審査に思う

 今日は、交通問題特別委員会があった。この委員会は、京浜急行連続立体交差事業と、交通網整備について調査研究をするために、今年度から設置された。

 本日の議題は、前回視察した「穴守稲荷駅にエレベーター、スロープ、南側改札口を作って」という趣旨の陳情、請願各1件だ。陳情は、議員の紹介のないもの、請願は議員の紹介があるものをいう。他の議会では、請願以外は審査しないところもあると聞いているが、大田区は、どちらも同様の扱いだ。

 但し、請願の紹介議員名によっては、陳情にしたほうがいい場合もある。請願で一番とおりやすいのは、自民、公明それぞれの紹介がある場合だ。それ以外の議員であれば、まあ、陳情でも大差はない。一番とおりにくいのが、共産党の議員しか紹介議員になっていない場合だ。これは、経験から言って、まず採択されることはない。

 今回は、一つが、地元町会長名で、地元選出の無所属議員(元自民党区議)が紹介者となっての請願。もうひとつは、地元からの陳情である。いずれも趣旨は同じだ。

 視察の結果、京浜急行は、平成17年までに、エレベーターとスロープを設置することを名言したが、改札は無理だという。そこで、是非、この陳情請願を採択して、京急に工夫をさせよう、と私、共産党、生活者ネットワークの3名の委員が賛成の意思を表明した。ところが、副委員長が羽田選出の自民党議員で、どうやら、請願の紹介議員とはライバル同士で、「彼の手柄」にはしたくないらしい。そこで、自民党3名はいずれも理由をつけて「継続審査」を要望。公明1名もそれに同調。民主の新人は「会派に持ち帰って」と、もう一人の羽田出身議員に相談したいと、これも「継続」を主張。結局、継続審査をすことになった。

 継続になると、多分、1年間そのままで、来年度、又新しい委員が同様の視察をして、同じような議論をして、それを4年繰り返して、任期満了につき審議未了で終わる。結果、いつの間にかエレベーターもスロープも出来、場合によっては、「出来ないはず」の改札も出来上がっているかもしれない。大鳥居駅の新改札口が正にそうだった。嗚呼‥


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