いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2003年08月25日(月) 大人は健全で、子どもは不健全?

 今日は、「どうする!青少年犯罪の増加(主催:全国教育問題協議会)」というシンポジウムに参加した。副題は-われわれ大人は何をすべきか-とあった。長女の学校のPTA委員として、実際に”犯罪予備軍”の中学生を目前に見て、興味深い題名であった。

 形だけの国会議員の挨拶の中で、異色だったのは、山谷えり子衆議院議員(保守党)だった。日ごろから、反ジェンダーフリー発言などで好感を持っていたが、なかなかの逸材と再認識をした。以下、その要旨である。

 アフガニスタン視察から帰国し成田に降り立つと、長女が泣き崩れて待っていた。夫が交通事故で瀕死の重傷だという。病院に駆けつけると、すでに脳死状態。長男と3人で、5日間、脳死の夫の手を握り、今までの思い出を語り続けた。長男は「僕も、大きくなったら、お父さんのようになればいいんだね」長女は、「お父さんのような人と結婚するわ」脳死状態の夫は、家族の絆と、思い出を残して逝った。今、求められているのは、家族の絆。青少年犯罪に最も効果のあることだ。

 思わず、涙してしまった。山谷議員も、ときおり言葉を詰まらせながら語り続けた。好き嫌いはあると思うが、「〜であるべき」調で、挨拶するセンセイ方には、アクビは出ても感動はしない。自らの体験の発露こそ、人々の感動と共感を生む。山谷議員のご主人のご冥福を祈る。

 さて、シンポジウムの発言の中で、気に入った発言をいくつか抜粋してみたい。

 高橋明星大学教授
大人が健全で、こともが不健全という発想はおかしい。
保育を、母親の就労という経済論で考える施策はおかしい。幸福論で考えるべき。また、専業主婦の子育て支援に無関心なのはいけない。

 小川狭山ヶ丘高校校長
戦後教育は一貫して「子どもに弁解する教育」を行ってきた。育てる側に確信がない。体罰が法的な概念がないまま、全面禁止になったのは問題である。恥ずかしい、との心の教育の欠落。

 我々、大人は何をすべきか。大人が、まず健全になるべきである。そう確信したシンポジウムであった。


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