雪さんすきすき日記
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2016年11月22日(火) 「2D/NOT 2D」のこと

 7時に起床。早朝に沿岸部では津波が到達するほどの激しい地震があったが、意地で寝てた。部屋の被害は、クリアファイルと同人誌が落下した程度。
 明日が祝日で病院が休みなので、今日のうちに診察を済ませておく。

 「2D/NOT 2D」(else undefined)が一段落しそうなので感想を。
 2DSTGと3DSTGの任意での切り替えが特徴のSTG。
 自機の操作は移動と攻撃が2種類(同時押しで+1種類)、低速移動、次元切り替え、タブレット切り替え、オーバードライブと、STGにしては結構多い。
 残機システムも3段構成と特徴的。まず、エーテルと呼ばれるのが自機のエネルギーと体力を兼用しており、エーテルを使う攻撃を使用したり、3次元に切り替えている間は流動エーテルを消費する。流動エーテルを使い切ると、今度は固層エーテルを消費する。流動エーテルは時間で回復するが、固層エーテルは時間では回復せず、アイテムのみで回復する。また、固層エーテルの量が流動エーテルの最大量となる。なお、被弾しても固層エーテルを消費する。そして、固層エーテルが無くなると、エーテルを溜めておくタブレットが不活性化する。タブレットが不活性化した状態で被弾するとここでようやく残機に相当するライフストーンを消費することとなる。ただし、タブレットは複数所持しており(1〜4枚まで変更可能)、切り替えることでべつのタブレットに溜まっているエーテルを使用することができる。ちなみに、不活性化したタブレットもアイテムを取り続ければ再び活性化する。
 攻撃の中にはタブレットのヒート値を上昇させるものがあり、ヒート値が一定値でオーバードライブ状態にすることができる。オーバードライブ中は攻撃力が上昇するが、被弾するとタブレットが即不活性化する。
 面構成は通常の2DSTG同様道中とボスで構成。基本的には2Dで進行するが、道中、ボス共に常時2Dと3Dの次元切り替えが可能。3Dでは2Dにおける画面手前奥方向に移動できるが、上下方向への移動ができなくなる。
 ボスは自機同様タブレットを複数所持しており、使用するタブレットにより攻撃が変化する。そして、体力を減らすかタブレットを全て破壊するとライフストーンを消費するので、ボスの持つライフストーンを全て消費させることが勝利条件。ボスのタブレットのヒート値が少ないと体力に、多いとタブレットの耐久力にダメージを与えられる。

 特定の場面で2Dと3Dが切り替わるSTGは過去に何作も発表されているが、随時切り替え可能というのはほとんど無いような気がする。2Dでは横一直線に隙間なく並んだ敵弾も、3Dにすれば実は〇や×のような分布で隙間があるという感じに、3Dでは空間に弾が広がるので、平面である2Dよりは弾密度が低くなる。一見不可避な弾幕も次元切り替えで避けられるというのがシステムの趣旨である。連続して進行するSTGにおいて、次元切り替え時には画面構成が大きく変化するので、プレイヤーに負担を与えないための工夫が随所になされていたのが好印象。例えば、次元切り替えした直後には一瞬画面が停止して、敵や敵弾の分布を把握する時間が与えられたり、3D時には右下に小さく2Dマップを表示して、2Dに戻る際の状況を確認できたりという具合である。理解するまではやはり大変ではあったが、最終的には2Dと3Dの切り替えを円滑に行えるようになり、システムを楽しむことができた。このシステムに至るまでには相当な試行錯誤があったのではなかろうか。
 また、残機がエーテル+タブレット+ライフストーンという3段構成のおかげで、被弾しても即ミスにつながらず、復旧も容易というのが、この独特なシステムへの敷居を低くしている。一方で、オーバーヒート中の被弾即タブレット不活性化は高攻撃力が得られる代わりに緊張感を生み出して、上手く釣り合いが取れているように感じられた。

 次元切り替えと同じ位面白く感じたのが、ボスのタブレット。ボスのタブレットのヒート値は攻撃をしないと上昇速度が速くなり、オーバーヒート状態になると攻撃が激化する代わりに攻撃によるダメージ量が格段に多くなる。このシステムを理解する前は漫然とボスに攻撃を加えて体力を減らすことで倒していたが、システムを理解してからはボス戦での防御から攻撃へと転じる抑揚が著しく高くなり、次々とタブレットを破壊していく刺激的な戦闘を楽しめるようになった。また、ボス戦でも3D化で攻略が格段に楽になる場面が多々あり、ここでも次元切り替えシステムを堪能させてもらえた。

 物語は魔女の国において、世界を平面としてしか認識できなくなる平面化現象という異常を、精鋭の魔女であるソードブレイカーが調査するという内容。平面化現象こそ2DSTGにおいて常に生じている状況であり、私達が常日頃プレイしている2DSTGも、実際の空間ではこういう状況なのかもしれないという発想が、見事にゲーム化されている。また、次元を扱った世界観も魅力的で、エキストラでは設定上ではあるものの四次元にまで次元が拡張される。先日開催されたデジゲー博で発表された次回作の体験版にもソードブレイカーというタイトルが付いているるようなので、今作との繋がりにも期待したい。

 ただ、この独特なシステムも、攻略を詰めていくと2Dで対処できる場面が多くなり、3Dの出番が少なくなっていくのが気になったところ。恐らく、理屈では2Dのみでクリアできるように調整されているようで、実際にEASYやNORMALではそれが可能なように思えた。折角のシステムなので、3Dを使わないと絶対に攻略できないような調整でも良かったのではなかろうか。ちなみに、あくまで理屈であって、高難易度ではちゃんと3Dを使わないと避けられないほどの弾密度および弾速度であることを、ボスラッシュモードで確認した。

 STGは大抵適当にパターンを作って終わらせる私が、珍しくプラクティスで各面のパターンを詰めて攻略をした。それほど、この作品が魅力的に思えたということである。やはり、2Dと3Dを切り替えるシステムの完成度の高さがその最たる理由であろう。
 動画化も考えたが、前述のとおりNORMALでは攻略を詰めると3Dの出番が少なくなり、通常の2DSTGと大差なく見られる恐れがある。かといって、これ以上高い難易度は歯が立たず(ボスラッシュも、被ダメージを1/4にしてようやくクリアできた)、私の腕前ではシステムを活かした動画を撮るのは難しいと判断し、断念。まあ、満足のいくプレイはできたので、それで十分ではある。


氷室 万寿 |MAIL
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