人妻の裏心 『皮肉な幸せ 26』 確証 - 2005年07月22日(金) アタシの誕生日から一夜明け、夫はいつものように アタシの作ったお弁当を持って出かけていった。 一人きりになったアタシは、これからのことを考えてみた。 アタシの中に芽生えた赤ちゃん・・・産みたい。 だけど、夫の赤ちゃんじゃないかもしれない。 もし、それがわかったらみんなが一生苦しむことになる。 アタシは自分の犯した罪だから仕方がないとしても なんの落ち度もない夫には酷すぎる現実だ。 そしてなにより、それを知った子供はどんなに傷つくだろう・・・。 ならば、夫の為にも、堕胎してしまったほうがいいのか? でも、流産したといったら、夫はそれはそれでまた悲しむだろう。 いったいどうすることが、夫を一番幸せにすることができるのか? 改めて、たった1度の過ちを犯してしまった自分の罪深さに 打ちひしがれた。 快楽を求めて、地獄に堕ちる・・・・恐ろしい結末。 しかし、ほんの数パーセントだったが、幸せになる可能性もないことは なかった。 そう、夫の子であることもありえるのだ。 もしそうならば、全ては解決する。 ただ、それを確認する手立ては現段階では、ない。 産まれてくるまではわからない。 産まれてきてからなら、唯一夫の子だと証明できるものがある。 それは産まれてくる子の血液型。 アタシはAB型。 夫はB型。夫の母はO型。父はB型。 つまり夫はBO型。 その前に、夫の精子を密かにとって、病院にもっていってみようか? もし、そこで精子がいなかったり、活発な運動がされていないと 宣告されれば、間違いなくアタシのおなかの子は彼の子になる。 夫の素晴らしさを知った今、他の男の子供だとわかったうえで 産むのはかなり辛い。 でも、今回を逃せばもう2度とわが子をこの手に抱くことは できないだろう。 ただ、実際問題、夫の精子をとってもっていくことは できないだろうし、夫も子供が生まれれば自分に子種が ないなどとは考えないだろうから、生まれてきた子が どちらの子であるかはアタシでさえも一生わからないかもしれない。 幸い、どんな血液型の男と交わって子供ができたとしても アタシの場合、子供の血液型で夫に疑われる心配は一切ない。 アタシと夫の間にはO型以外は全てできる可能性があるからだ。 アタシさえ黙っていれば・・・もしかしたら全てはうまく いくのかもしれない。 アタシは決断した!この子を産もう。 数パーセントの可能性に希望を託して・・・。 -
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