人妻の裏心 『皮肉な幸せ 15』 不安 - 2005年07月05日(火) 妹とテレビを見ながら話をしていると アタシのジーンズのポケットで携帯がブルブルと振るえだした。 妹に気づかれないよう、なにげなくその場を離れ自分の部屋へ。 だが、部屋にはいると電話は切れてしまった。 着信履歴には、彼の番号! おまけに伝言がはいってる。 「これを聞いたら電話を下さい。待ってます。」と。 電話をかけちゃダメっていってあったのに・・・と、思いつつ 彼から連絡があったことが嬉しくてたまらない。 折り返し電話をかけた。 「もしもし。」 「いや〜、ひさしぶりだね。元気?」 そう聞かれて、つい本音が出る。 「全然連絡くれないから、もう捨てられちゃったのかと 思ったわよ。」 「そんなはずないじゃん。ちょっと仕事も大きなのがはいってててね。 でも、可奈こそ連絡してくれなかったじゃん。 こっちのほうが心配したわ(笑)」 その言葉を聞いただけで、アタシの今までの胸の苦しさは すっかり解消した。 ほんとに、言葉一つだけで人の心は変わるものなのね。 妹にこんな会話を聞かれてもまずいので、お互い近況を 少し話して電話を切った。 その電話いっぽんで、それから彼のことをそれほど考えることは なくなり、カワイイ赤ちゃんと妹と穏やかな日々をすごしていた。 ところが、妹と赤ちゃんが一緒に暮らすことによって どういうわけかアタシと夫との関係が微妙に狂ってきている ように感じ始めた。 今まで、アタシ達は結婚して10年もたつというのに 何処へ行くにも一緒で、いつも近くにいた。 でも、それはもう2人ともあきらめていたことだし・・・。 関係ないはずだ。 それなのに最近は、夫は一人で出かけることが多くなり、 どこかよそよそしい。 もちろん、妹がいるから家でいちゃつく事も 妹を残して長く外出することもできないんだけど・・・。 そう思っても、今までにない行動にアタシは少し不安になった。 もしかして、アタシのした事がバレたの? それとも・・・。 そんなことを考えると、アタシの胸はまた苦しくなってきた。 -
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