人妻の裏心 『皮肉な幸せ 10』 雨の一夜 - 2005年06月29日(水) 夫が社員旅行で出かけた夜。 アタシも以前から約束をとりつけていた大学時代の友達と 飲みにいった。 けれど、彼女達もすでに子持ち奥さんなので それほど長い時間は一緒にすごせない。 以前、そんな話を彼にしたら、 「じゃあ、その後は家に帰るの?」と聞かれ 「そうね。誰も遊んでくれる人いないしね・・・。」と答えると 「寂しいねぇ(笑)その後、遊ぼっか?」と、彼が誘った。 そりゃ、そうよね? アタシの答え方・・・あたかもアナタ遊んでくれる?って いっているようなものだものね? そんないきさつで、初めての夜の密会は成立する運びになった。 しかし、久々に逢う友人達との話は楽しくて 彼女達も、時間を気にしつつも帰る様子はなかった。 まずいなぁ・・・約束の時間になるわ。 そんなことを思いつつ、アタシはお酒を飲み続けた。 お酒の酔いと店のざわめきの中で、携帯がなったのに 気がつかなかった。 そのうちに、友人の一人が「ねぇ、携帯鳴ってるよ。」と アタシのバックを指差して言った。 あわてて携帯を取り出すと、店の隅に移動し電話にでた。 「もしもし。」 「さっきから何度も電話してるのに。もうついてるよ。」 「あ、ごめんなさい。約束の場所から移動しちゃったから・・・」 「そう。で、どこ行けばいいわけ?」 声が少し怒っているのがわかる。 「えっとー、今いる場所をまっすぐ行くと信号があって・・・」 「どっち方面?東?西?」 えっ?方角なんてわからない・・・^^; すっかり酔ってしまって考える能力なし、 おまけに、ろれつもあまりまわってない。 そんな話し方なので、いっこうに今いる場所を説明できない。 そんなアタシに、電話の向こうの彼はかなりご立腹の様子。 ああ、怖い・・・もうこのまま帰ってもらって結構なんですが・・・。 そう言いたくなったものの、わざわざ1時間もかけてこっちに きてもらっている為、そんな事は当然言えず・・・。 なんとか、場所をわかってもらい電話を切った。 そして、友人達に次の約束があるからと店をでた。 「男じゃないでしょうねぇ〜(笑)」 そんな友人達の言葉にドキッとしながら・・・。 ほどなくして彼が到着し、アタシは助手席にのりこんだ。 あいにく、その日はどしゃぶりで、ワイパーを高速にしないと 前がみえないほどだった。 周りの人に見えなくて、アタシにはちょうどいい雨だった。 「じゃ、行こうか。」 「どこへ?」 「ホテルだよ。」 いつになく強い口調でいう彼。 「ほんとに行くの・・・?」 「行くよ!」 ホテルにいったら間違いなく2人は体で結ばれる。 こんな状況になってさえも、まだアタシは最後の一線を こえるのを躊躇した。 それがわかっていながら、 ホテルへついていってしまったアタシは馬鹿ね・・・。 -
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