パラダイムチェンジ

2006年06月18日(日) ポンペイ展

今回は美術ネタ。行ってきたのは
知り合いの方にタダ券をチケット頂き、元々行ってみたかったので
行ってきたのである。

ポンペイについては、詳しくはWikipediaを参考にしていただくと
して、かいつまんで書けば、ローマ帝国の全盛期である約2000年前の
A.D.79年に、突如起こった、近くにあるヴェスピオ火山の噴火による
有毒ガスやら熱流で多くの人が犠牲になり、街自体も降り積もった
火山灰によって、埋もれてしまい、1600年間発見されなかった、と
いう幻の都市であるらしい。

と、かしこまった事を書くより、その2000年前の彼らの生活水準の
高さに、ます驚かされるのである。
上下水道が完備していただけでなく、居酒屋、劇場、運動場、そして
娼館まであったらしく。

ポンペイ周辺というのは、実はイタリアの田舎地方と言うよりは、
ミラノにほど近く、当時の別荘地だったらしく、中には皇帝ネロの
別荘地もあったらしい、なんて事もこのポンペイ展では書いてあった
ような気がする。

だからなのか、展示されている指輪やら宝飾品は、純金製だったり、
はたまた彼らが持っていたローマ金貨には、歴代皇帝の顔がくっきり
と刻まれていたり。

でも、今回の展示で一番驚いたのは、ポンペイの都市の壁を彩って
いたフレスコ画の展示である。
フレスコというのは、壁の漆喰が乾く前に画を描く技法らしいんだ
けれど、それっててっきりルネッサンス時期の話なんだと思っていた
ら、そうではないらしく。

そして、そこに描かれている絵が実に立体的で、写実的な事にも
驚かされて。
ヨーロッパ中をキリスト教が席巻する前には、こんなにも豊かな絵を
描く技法が存在していたことにも驚かされるし、ルネサンス期が、
文芸復興と言われた理由も少しわかる気がして。

という風に大変感じ入ったポンペイ展ではあるんだけど、でも正直
言えば、実際にポンペイに行ってみたいなあ、と思ってしまうので
ある。

ポンペイに関しては、1年前か2年前のTV番組で観たんだと思うけど、
その時驚いたのが、当時の町並みがそのまま残されている事で。
先ほど書いた居酒屋なんかには、そのお店に置いてあった果物や
パンなんかも、その形をそのままとどめていたらしいし、お店の
カウンターには、金貨が散らばったままだったらしいし。

なんて話を聞くと、やっぱり実際に行ってみて、2000年前のローマ
時代の人たちがどんな暮らしぶりをしていたのか、見てみたいなあ
と思うのである。
もしもこの先、イタリアに行く機会があったら、やっぱり一度は
訪れてみたい場所だということを再確認した展覧会でした。
もしかすると、イタリア観光協会の思うつぼなのかもしれないけど。


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harry [MAIL] [HOMEPAGE]

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